二進形式汎用気象通報式

二進形式汎用気象通報式（BUFR）について

BUFR（Binary Universal Form for the Representation of meteorological data）は、世界気象機関（WMO）が定めた国際的な気象データの通報方式です。このフォーマットは、バイナリ形式で気象データを効率的に伝送するために設計されています。特に、各種観測点から収集される多数の気象要素を扱う際に、その真価が発揮されます。SYNOP、SHIP、METARなどといった従来のデータ伝送方式とは異なり、BUFRは二進形式を使用することにより、情報の無駄を最小限に抑え、迅速なデータ通信を実現します。

BUFRの利点と使用シーン

BUFRが特に効果的な場面として、ウインドプロファイラのように、単一の気象要素に対する多数の観測点からの情報集約があります。この場合、従来の形式ではデータの冗長性が問題になることがありますが、BUFRでは無駄をなくし、効率よく必要な情報のみを伝送します。また、平均値や長期的な気候変化を示す平年差といった統計的データ、さらには数値予報関連の格子点および計算値情報（gpv, grib, grib2）を扱う際にも、その特性が生かされます。

BUFRの構成

BUFRの構成はWMOが発行した『Manual on Codes』の中で細かく規定されており、主要な部分は以下のように分かれています。

Section 0

このセクションでは、BUFR形式であることを明示するために、CCITT IA5規定に基づいて「BUFR」という文字列が含まれます。データ全体のオクテット長やBUFRのエディションもここで示されます。

Section 1

BUFRのエディションに応じて、必要な日時やデータ型などが記述されます。エディション3の場合は17オクテット、エディション4の場合は22オクテットの情報が必要です。

Section 2

この部分はWMOで定められていないローカルオプションのためのセクションです。特定の地域や国においては独自の情報を追加することが可能です。

Section 3

データ形式に関する情報を提供する部分です。観測された値かどうか、データが圧縮されているか反対かといった詳細がここで示されます。

Section 4

BUFRデータの重要な部分であり、実際の情報が記載されます。具体的な観測データや計算結果がここに含まれます。

Section 5

伝送の終了を示すためのセクションで、常に「7777」と記述されます。

まとめ

BUFRは、現代の気象情報管理において非常に重要な役割を果たしています。効率的なデータ伝送を可能にすることで、気象予測や研究を支援し、迅速さと正確さを求められる気象情報の伝達の一翼を担っています。

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