気象通報式

気象通報式に関する概要

気象通報式（きしょうつうほうしき）は、各気象観測所で得られた気象データを記号化した形式で表現するもので、国際的に情報をやり取りする際に重要な役割を果たしています。これにより、世界各国の気象機関間での情報交換が円滑に行えるようになっており、様々な用途に応じた数種類の形式が存在します。

通報式の種類

気象通報式には、観測データの収集方法や使用目的に応じていくつかの種類があります。大きく以下のようなカテゴリに分けることができます。

• - 地上観測: 陸上、洋上、移動中のデータを含む。
• - 高層観測: ソンデやウィンドプロファイラーを使ったデータ。
• - 航空機観測: 航空機から得られる気象情報。
• - 衛星観測: 衛星を利用した気象データ。
• - 海洋観測、放射能観測、各種予報: 様々な観測手法を駆使したデータ。

これらは、気象機関や航空業界、海運業界など、さまざまな分野で利用されています。特に、格子点資料（GPV）やバイナリー資料（GRIB、BUFR）など、専門的なデータ形式も含まれています。

通報の形式

通報は主に、定時通報、臨時通報、自動通報といった形態で行われます。定時通報は通常3時間ごとに行われますが、観測所によっては頻度が異なる場合があります。各国の気象機関は、これらの情報をネットワークを通じて即座に共有し、必要に応じて気象データを通報します。

国際気象通報式

国際的なやり取りにおいては、WMO（世界気象機関）やICAO（国際民間航空機関）などが定めた通報コードが使用されます。これには、原子力-relatedな事象に関連する情報を通知するための電文も含まれています。通報文には、1地点毎に二重線（＝）が付加され、CREX形式のデータでは（＋）が用いられます。

大気観測の具体例

地上実況気象通報式 (SYNOP)

地上実況気象通報式は、地上での気象状況を記録・報告するためのもので、ここでは観測地点、降水状況、気温、気圧など多様な情報がコード化されています。例えば、次のような形式で示されます：
```
AAXX 01004
47401 04060 80301 10106 20081 30200 40196 56001 60012 71082 887//
```
この形式の中では、観測日や時刻、風速の識別情報などが含まれます。

海上実況気象通報式 (SHIP)

海上における観測も重要な要素であり、船舶からの観測データを通報する形式です。これには観測地点の緯度と経度の情報が付加され、SYNOPとほぼ同様の構造になっています。

定時飛行場実況気象通報式 (METAR)

航空分野では、METAR形式が頻繁に利用されます。これは、定期的に各飛行場の状況を報告するもので、特に航空関係者にとって重要な情報源となっています。なお、METARには特別観測を行うSPECIとも関連します。

まとめ

気象通報式は、観測された気象データを効率的に記号化することで、国際的な情報交換を可能にしています。これによって、各国の気象機関は、世界中の気象状況に対応しやすくなり、航空や海運などの業界でも、その活用の幅が広がっています。通報方法や形式の熟知は、適切な情報解釈において不可欠であり、今後の気象データの利用と発展に期待がかかります。

もう一度検索