二部紙

二部紙（にぶし）とは

二部紙とは、主に日本において、全国紙や地方紙に折り込まれている、薄いページで構成された新聞のことです。別名「別刷り」とも呼ばれ、お正月や特別なイベント時に発行される特集紙面も含まれます。
新聞業界では「増頁（ぞうぺい）」と呼ばれることもあります。

二部紙の構成

二部紙の構成は、新聞社や地域によって様々ですが、一般的には以下のような内容が含まれています。

日曜版: 週末のレジャーやエンターテインメント情報、特集記事などを掲載
テレビ番組表: 1週間分のテレビ番組表を掲載
地域情報: 地域密着型のニュースやイベント情報、生活情報などを掲載
スポーツ情報: 地域スポーツの結果や選手紹介、コラムなどを掲載
教育情報: 子ども向けの学習コンテンツや教育に関する情報を掲載
求人情報: 地域企業の求人情報を掲載
特集: 特定のテーマに関する特集記事やインタビューなどを掲載

全国紙の例

朝日新聞: 土曜版「be」、日曜版「朝日新聞 GLOBE」「EduA」などを発行していました。過去には地域限定の「Asahi+C」や番組表を分冊した「Gセクション」も存在しました。
毎日新聞: 「日曜くらぶ」を毎週日曜に発行していましたが、2023年10月1日をもって別刷りの形式を廃止し、本紙に統合されました。過去には女性向けの別刷り特集「女のしんぶん」も発行していました。
読売新聞: 「よみほっと」を毎週日曜に発行。過去には水曜版や求人情報、テレビ番組案内も二部紙として発行していました。
産経新聞: 毎週日曜に週刊テレビ番組表「TV CLIP」を発行。過去には「サンケイホームニュース」や漫画専門の新聞「Comic Sankei」も発行していました。
日本経済新聞: 毎週土曜に「日経プラス1」、毎週日曜に「NIKKEI The Style」を発行。「NIKKEI The Style」は厳密には二部紙ではなく、本紙に織り込む形での日曜版です。

ブロック紙・地方紙の例

中日新聞・北陸中日新聞・東京新聞: 「中日(東京新聞)サンデー版」を毎週日曜に発行。
北海道新聞: 土曜朝刊に「道新こども新聞 まなぶん」、日曜版に「日曜Navi」を発行。
秋田魁新報: 毎週木曜に秋田県内のスポーツ情報を掲載する「週刊さきがけスポーツ」を発行。
静岡新聞: 毎週土曜に「とっとこ静岡」を発行。
大阪日日新聞: 第2・4土曜日に「週刊大阪日日新聞」を発行。
中国新聞: 毎週火〜日曜に「中国新聞SELECT」を発行。本紙とのセット販売のみで、事実上二部紙の体裁となっています。

スポーツ紙の例

日刊スポーツ、スポーツ報知、サンケイスポーツの関西版、中日スポーツ・東京中日スポーツでは、中央競馬開催日に別刷りで予想面を掲載しています。

正月編成

多くの新聞社では、元日付けの新聞を4〜6分冊に分けて発行します。内容は、番組表、文化・芸能・芸術、スポーツ、地域の大プロジェクト事業、新聞社主催イベントなどです。この正月特集は本編と一緒に配布され、1年で最も多い100ページ前後の紙面になります。

二部紙の役割

二部紙は、本紙では伝えきれない情報を補完したり、特定の読者層に向けた情報を提供したりする役割を担っています。また、広告媒体としての役割も担っており、地域経済や文化の活性化に貢献しています。

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