日曜くらぶ

毎日新聞「日曜くらぶ」

「日曜くらぶ」は、毎日新聞が1975年から2021年6月まで発行していた、日曜版の別冊として親しまれたパートです。約46年間にわたり、週末の読書時間に彩りを添える情報源として多くの読者に届けられました。

その歴史は古く、前身は1965年1月に「日曜版」と改称された「日曜特集」に遡ります。1975年、「新聞がより時間をかけて読まれる日曜日」というコンセプトのもと、「日曜くらぶ」へと再度改題され、長きにわたり親しまれる媒体となりました。

このコンセプトに基づき、「日曜くらぶ」には多岐にわたるジャンルの記事が掲載されました。文化・芸能、スポーツ、料理、趣味、健康情報、コラムなど、読者の多様な興味に応える幅広いコンテンツが盛り込まれていました。特に、名称変更と同時に始まった古谷三敏氏による劇画『ぐうたらママ』は、長年にわたり親しまれた看板企画の一つです。他にも、連載小説や読者投稿欄など、様々な企画が展開されました。

ページ数は基本的に4頁建てでしたが、発行期間中に変化がありました。2013年3月24日号からは、東京、大阪、北海道の各本社版において、従来の倍となる8頁へと増頁されました。しかし、中部および西部本社版では、引き続き4頁での構成が維持されました。また、大阪本社版では、中部・西部版と共通の記事に加え、前半4頁に独自のカラー週間テレビ番組表『テレビウィークリー・ワイド版』を収録するなど、地域によって紙面構成が異なる特徴がありました。最終頁は、地域の版にかかわらず全面広告スペースでした。

2015年現在の東京・北海道版の主な紙面構成は以下の通りでした。

1頁: 著名人が感じる「幸せのテーマ」を語るインタビュー記事「わたしの幸せ」
2頁: 料理記事（おかず彩菜、揚逸の味わう）、最新トレンド情報「流行の目」
3頁: 健康関連記事（ドクターに聞きたい、患者の気持ち、健康本ランキングなど）
4頁: 映画評論（藤原帰一の映画愛）、健康記事（新・心のサプリ）、劇画（古谷三敏のぐうたらママ）、著名人夫婦のエピソード「世話女房」
5頁: 連載小説（萩原浩氏のストロベリーライフ）、書作品紹介（書の美）、読者投稿欄（みんな集合）
6頁: 川島隆太氏監修の脳トレ企画（皆伝!新あたま道場、脳トレ川柳）
* 7頁: コラム（松尾貴史氏のちょっと違和感）、芸能コラム（深読みエンタ）、雑誌評論（荻原魚雷氏の雑誌のはしご）

中部・大阪・西部の各版では、上記の中から一部の記事が抜粋・再構成されて掲載されました。大阪版では独自のテレビ番組表が前半にあるため、共通記事は他の版とは異なる頁に配置されていました。

長きにわたり親しまれた「日曜くらぶ」は、2021年6月をもってその役割を終えました。同年7月からは、日曜日付の毎日新聞本紙が「毎日新聞Sunday」としてリニューアルされ、「日曜くらぶ」に掲載されていた多くの連載記事や企画は本紙へと統合されました。これにより、カラーページが増えるなど、紙面が刷新されました。ただし、一部の特集記事や週間テレビ番組表は、引き続き別冊として提供されています。

なお、「日曜くらぶ」は、毎日新聞社が発行している週刊誌の『サンデー毎日』とは異なる媒体です。

「日曜くらぶ」は、その創刊から終了まで、毎日新聞の日曜版を彩る重要なパートとして、多様な情報とエンタテインメントを読者に提供し続けました。

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