二間瀬敏史

二間瀬敏史

二間瀬敏史（ふたませ としふみ、1953年1月2日 - ）は、日本の著名な物理学者であり、宇宙物理学を専門としています。北海道札幌市出身で、東北大学名誉教授、現在は京都産業大学教授として教鞭を執っています。

学歴と研究

京都大学大学院では、流体力学の権威である松田卓也教授に師事しましたが、相対性理論の研究を強く希望したため、松田教授の意向とは異なり、博士課程に進む道を選びませんでした。その後、イギリスのユニバーシティ・カレッジ・カーディフ（現ウェールズ大学カーディフ校）に留学し、B・F・シュッツ教授の指導の下でPh.D.（博士号）を取得しました。

二間瀬先生は、相対論や宇宙論に関する著書を多数執筆しており、中でも『なっとくする宇宙論』は、一般読者にも分かりやすく宇宙論の基礎を解説した入門書として広く読まれています。

職歴

1977年：京都大学理学部物理学科卒業
1979年：京都大学大学院工学研究科航空宇宙工学修士課程修了、工学修士号取得
1981年：ユニバーシティ・カレッジ・カーディフにてPh.D.取得
1982年：マックス・プランク研究所研究員
1983年：ユニバーシティ・カレッジ・カーディフ任期付助手
1985年：ワシントン大学物理学科任期付助手
1988年：弘前大学理学部助手、助教授
1991年：弘前大学理学部教授
1995年：東北大学大学院理学研究科教授
2016年：東北大学を定年退官、名誉教授
2016年：京都産業大学理学部宇宙物理・気象学科教授

受賞

1998年：フィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞

科学研究費助成事業

二間瀬先生は、研究代表者として以下の科学研究費助成事業に取り組みました。

1997年：統計的重力レンズ効果による宇宙定数の検証と宇宙年齢に対する宇宙の非様性の効果
1997年度–1999年度：銀河団による新しい重力レンズ現象とそれを用いた宇宙定数の測定
2003年度–2005年度：重力レンズによる暗黒エネルギーの状態方程式と暗黒物質分布の研究

主な著作

論文

多数の論文を発表されています。

訳書

ジェームズ・ピーブルス『ピーブルス先生の量子力学』（丸善出版、2022年）

共訳

P・C・W・ディヴィス『ブラックホールと宇宙の崩壊』松田卓也 共訳（岩波書店、1983年）
クリフォード・M・ウィル『アインシュタインは正しかったか』松田卓也 共訳（TBSブリタニカ、1989年）
A・ズィー『アインシュタインのおもちゃ : 重力と宇宙の不思議の旅』松田卓也 共訳（TBSブリタニカ、1992年）
B・F・シュッツ『物理学における幾何学的方法』家正則、観山正見 共訳（吉岡書店、1987年）
B・F・シュッツ『相対論入門』江里口良治 共訳（丸善、1988年）

監訳

ウォルター・アイザックソン『アインシュタイン : その生涯と宇宙』関宗蔵、松田卓也、松浦俊輔 訳（武田ランダムハウスジャパン、2011年）

外部リンク

Toshifumi Futamase（英語） 東北大学（アーカイブ版）
理学部 > 理学部 教員一覧 : 二間瀬 敏史 京都産業大学（アーカイブ版）

二間瀬敏史先生は、宇宙物理学の発展に大きく貢献するとともに、その知識を広く社会に伝える活動を精力的に行っています。

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