二階堂裕

二階堂裕：ジムニーを愛し、その魅力を伝え続ける人物

二階堂裕（にかいどう ゆたか、1954年 - ）は、日本の自動車専門誌編集者、自動車評論家、そして経営者として多岐にわたる分野で活躍しています。北海道旭川市に生まれ、幼少期から自動車に興味を持ち、その情熱を生涯にわたって追求し続けています。

海上自衛隊からスズキへ

二階堂氏は、旭川市立六合中学校、北海道旭川北高等学校を経て、1973年に海上自衛隊に入隊。航空学生として4年間パイロットを務めましたが、病気のため地上勤務に転じ、厚木基地の航空集団司令部音響解析室で原子力潜水艦の音響解析員として従事しました。1982年に海上自衛隊を退官後、鈴木自動車工業（現：スズキ）に入社。輸出サービス部で世界27ヶ国を回り、サービスマンとして活躍しました。この経験が、彼の自動車に対する深い知識と国際的な視野を育むこととなりました。

エスクード開発とジムニーへの情熱

スズキ在籍中、二階堂氏はエスクード開発プロジェクトチームにも参加。エスクードの設計思想を考案し、その採用によって「エスクードの父」と呼ばれるようになりました。しかし、彼の情熱はそれだけに留まらず、ジムニーへの深い愛情を持ち続けていました。1982年には、ジムニーのワンメイククラブである日本ジムニークラブ（JCJ）を事務局長として設立に参画し、現在は会長を務めています。

インドネシアでの貢献と独立

1988年からは、スズキのインドネシア駐在員として勤務し、1991年にインドモビルスズキメカニックスクールを開校。初代校長として、多くの卒業生を日本へ送り出し、日印の架け橋となる活動をしました。1993年に帰国後、1994年にスズキを退社し、四輪駆動車用品店「アールブイフォーワイルドグース株式会社」を設立。1998年には出版部（2002年にエスエスシー出版有限会社として分社）を設立し、JCJ会報であった『スーパースージー』（後のジムニースーパースージー）を市販化。自らも執筆活動を行い、多くの単行本やムックを出版しました。

著述家としての顔

二階堂氏は、著述家としても多くの書籍を出版しており、特にジムニーに関する著作は、その専門性と情熱から、多くのファンに支持されています。主な著書には、『スズキジムニーを得意満面に乗り回す本』、『オフローディングハンドブック』、『スズキジムニーの20年史』などがあります。また、近年は電子書籍にも力を入れており、『ジムニー・四駆の10の楽しみ』や『ジムニーの消滅の危機から奇跡の復活』など、多岐にわたるテーマで情報を発信しています。さらに、絵本作家としても活動しており、『ドクトルパンダとジム太』、『ゆうびんパンダとジム太』などの作品を発表しています。

社会活動

二階堂氏は、自動車関連の活動だけでなく、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。NPO法人四駆レスキュー隊副理事長やNPO法人山梨県地震対策四駆隊顧問を務め、災害時の支援活動にも尽力しています。また、神奈川県隊友会員、厚木市法人会員、日本赤十字社員としても地域社会に貢献しています。

まとめ

二階堂裕は、自動車専門誌編集者、自動車評論家、経営者、著述家、絵本作家として多岐にわたる分野で活躍する人物です。特にスズキ・ジムニーへの深い愛情と知識を持ち、その開発にも携わったことから、ジムニーに関する第一人者として広く知られています。彼の活動は、自動車業界だけでなく、地域社会や社会貢献活動にも及んでおり、その多才さと情熱は多くの人々に影響を与え続けています。

主な活動

アールブイフォーワイルドグース株式会社 代表取締役社長
エスエスシー出版有限会社 代表取締役社長
日本ジムニークラブ 会長
NPO法人 四駆レスキュー隊 副理事長
NPO法人 山梨県地震対策四駆隊 顧問
神奈川県隊友会員
厚木市法人会員
日本赤十字社員

主な著書

『スズキジムニーを得意満面に乗り回す本』（1983年）
『オフローディングハンドブック』（1988年）
『スズキジムニーの20年史』（1991年）
『ジムニー達人バイブル』（1999年）
『ジムニーブック―1970~2001』（2001年）
『ジムニードライビングテクニック』（2005年）
『スズキジムニーの40年の歴史』（2010年）
『ジムニーの達人になる本』（2015年）
『ジムニー物語』シリーズ（2018年～）
『スズキの100年、ジムニーの50年』（2022年）

電子書籍

『ジムニー・四駆の10の楽しみ』（2017年）
『ジムニーの消滅の危機から奇跡の復活』（2022年）

絵本

『ドクトルパンダとジム太』（2013年）
『ゆうびんパンダとジム太』（2018年）

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