五代町 (前橋市)

前橋市五代町（ごだいまち）は、群馬県前橋市に属する地名で、郵便番号は371-0132です。2013年時点での面積は約1.8平方キロメートルを測ります。

この地域は、壮大な赤城山の南麓に位置しています。特徴的な地形として、東西を藤沢川とその支流によって深く刻まれた輻射谷（ほうしゃこく）に挟まれた山麓台地上に広がっています。町内を流れる主要な河川は藤沢川です。

五代町は、江戸時代頃には既に地名として存在しており、当時は前橋藩の領地でした。近代に入ると、地域の産業構造に変化が見られます。特に、北隣の小坂子町にかけて広がる芳賀東部工業団地の造成が進められ、その後、五代工業団地も近隣に整備されました。これにより、地域は工業地帯としての性格も併せ持つようになりました。

五代町の現代史を辿ると、いくつかの重要な節目があります。

1889年4月1日：町村制が施行された際、五代村は勝沢村、小坂子村、端気村、鳥取村、小神明村、嶺村と合併し、南勢多郡に属する芳賀村の一部となりました。
1896年4月1日：郡統合が実施され、東群馬郡と南勢多郡が統合された結果、芳賀村は勢多郡の所属となりました。
1954年4月1日：芳賀村は、周辺の1町5村（元総社村、上川淵村、下川淵村、桂萱村、群馬郡東村、総社町）と共に前橋市に編入されました。これにより、正式に前橋市五代町が誕生しました。
1986年：地域の境界に調整が行われ、一部が小坂子町や鳥取町に編入されるとともに、これらの町の一部が五代町に編入されました。
* 2012年12月22日：国道17号バイパスである上武道路の一部（群馬県道3号前橋大間々桐生線から群馬県道4号前橋赤城線間の区間）が開通しました。これにより、五代町に初めて国道が通過することとなりました。

五代という地名については、興味深い伝承が残されています。昔、この地に住んでいた人物が赤城山へ薪を取りに出かけたまま行方不明になりました。しかし、その子孫が五代目にあたる代になった頃、その人物が突然帰宅したと伝えられています。この出来事があった場所であることから、「五代」という地名が生まれたとされています。

五代町内には鉄道駅は存在しません。道路網については、前述の通り、国道17号の上武道路が町内を通過していますが、県道は通っていません。

地域内には、先に触れた五代工業団地のほか、五代神社、五代南部中央公園、そしてふたば幼稚園といった公共施設や教育施設、信仰の場などが点在しています。

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