五十嵐匠

五十嵐匠（いがらし しょう）

プロフィール

1958年9月16日生まれ、青森県出身の映画監督。

経歴

青森県立弘前高等学校を卒業後、立教大学へ進学。大学在学中に自主制作した映画『幻影肢』が、映画監督の長谷川和彦の目に留まり、池袋の映画館で上映されるという異例のデビューを飾りました。大学卒業後は、テレビ業界に入り、TBSのドキュメンタリー番組『兼高かおる世界の旅』の制作に携わります。その後、映画界に転身し、四宮鉄男監督に師事し、本格的に映画制作を学びました。

作品の特徴

五十嵐匠監督の作品は、その多様なテーマと、人間の内面を深く掘り下げる演出が特徴です。初期の自主制作映画から、商業映画、テレビドラマまで幅広いジャンルを手がけており、それぞれの作品で独自の視点と表現力を発揮しています。特に、歴史を背景にした作品では、綿密な時代考証と、登場人物たちの感情を丁寧に描き出すことで、観る者に深い感動を与えています。

主な作品

映画

死期 (1979年) - 8ミリ、15分の短編作品
幻影肢 (1980年) - 8ミリ、45分の短編作品。大学在学中に制作された作品で、監督の才能が早くから注目を集めました。
埴輪 (1981年) - 8ミリ、20分の短編作品
津軽 TSUGARU (1989年) - 長編映画デビュー作。故郷である津軽地方を舞台にした作品で、監督の原点とも言える作品。
ナンミン・ロード (1992年) - 社会的なテーマを扱った作品で、難民問題を題材にしています。
SAWADA 青森からベトナムへ ピュリッツァー賞カメラマン沢田教一の生と死 (1996年) - 報道写真家・沢田教一の生涯を描いたドキュメンタリー。
地雷を踏んだらサヨウナラ (1999年) - カンボジアの地雷問題をテーマにした作品で、国際的な評価を得ました。
天国までの百マイル (2000年) - 協力監督として参加した作品。
みすゞ (2001年) - 童謡詩人・金子みすゞの生涯を描いた作品。
HAZAN (2003年) - 歴史上の人物を題材にした作品で、監督の時代劇への挑戦が垣間見えます。
アダン (2005年) - 沖縄を舞台にした作品で、美しい自然と人々の暮らしを描いています。
長州ファイブ (2006年) - 幕末の長州藩を舞台にした歴史ドラマ。
半次郎 (2010年) - 薩摩藩の武士・中村半次郎を主人公にした時代劇。
ちちり (2010年) - 現代社会を背景にしたドラマ作品。
十字架 (2015年) - キリスト教をテーマにした作品。
二宮金次郎 (2019年) - 勤勉な農民として知られる二宮金次郎の生涯を描いた作品。
島守の塔 (2022年) - 沖縄戦を舞台にした作品。

テレビドラマ

我はゴッホになる! 〜愛を彫った男・棟方志功とその妻〜 (2008年) - 画家・棟方志功の生涯を描いたドラマ。
シークレット・ハネムーン (2012年) - ロマンチックなコメディドラマ。
魔境温泉〜秘湯をさがして〜 (2012年) - 旅行ドキュメンタリードラマ。
アイドルマン (2013年) - コメディ要素のあるドラマ。
ディスカバーデッド (2013年) - 1話15分の短編ドラマシリーズ。
プリズン・オフィサー (2015年) - 1話約25分の短編ドラマシリーズ。

外部リンク

五十嵐匠 - allcinema

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