五嶋節

五嶋 節（ごとう せつ）氏は、1949年3月29日生まれのヴァイオリニストです。世界的ヴァイオリニストである五嶋みどり氏、五嶋龍氏の母親として広く知られ、幼少期から二人のヴァイオリン教育に深く関わりました。現在は株式会社オフィスGOTOの代表取締役を務めています。

大阪府守口市に生まれ、父は空手師範、母は薬剤師でした。祖父は守口市長を9期務めた木崎正隆氏です。5歳でヴァイオリンを始め、相愛高等学校音楽科を経て大学に進み、大学オーケストラではコンサートマスターを務めました。

在学中から演奏活動を行い、ドイツ留学やオーケストラ入団試験に合格する実力でしたが、家族の反対でヴァイオリンを取り上げられます。型破りな性格ゆえに周囲との衝突も多く、母親が結婚を勧めました。

ヴァイオリンを返してもらう条件で22歳で見合い結婚し、翌1971年に長女みどり氏が誕生。みどり氏が3歳の頃から自宅で集中的なヴァイオリン指導を開始し、その非凡な才能を見出しました。

娘の才能を伸ばすため、1982年、家族の反対を押し切り渡米。NYジュリアード音楽院でドロシー・ディレイ教授に師事するため、母娘二人で移住。学費免除も生活は困難でした。

渡米間もなく夫と離婚。その後再婚し、長男の龍氏が生まれました。20年以上にわたりニューヨークを拠点に生活しました。

著書に『雨の歌』（1987年）、『「天才」の育て方』（2007年、講談社現代新書）があります。奥田昭則氏『母と神童』（1998年）、最相葉月氏『絶対音感』（1998年）など、関連書籍も複数出版されています。

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