五色町

五色町の概要

五色町（ごしきちょう）は、かつて兵庫県淡路島の西海岸中央部に存在した町であり、旧津名郡に属していました。この町は2006年2月11日に洲本市と合併し、新たに生まれた洲本市の一部となったため、今はその名を見ることはできません。合併後は、五色町の地域は「洲本市五色町○○」という形式で住所が表記されています。

地理的特徴

五色町の町名には、「五色浜」という海岸名が含まれており、これは五つの町が合併したことを象徴しています。特に、五色町は淡路島内で唯一神戸淡路鳴門自動車道が通らない自治体として知られていました。

この町は、次のような自然に恵まれた環境に位置しています：

• - 山: 竜宝寺山
• - 河川: 都志川、鳥飼川
• - 海: 播磨灘

隣接する自治体には淡路市、洲本市、そして南あわじ市がありました。これらの地域との関係性が、五色町の発展に寄与したことでしょう。

合併の経緯

五色町の合併は、2004年に洲本市との協議が始まりました。最初は「洲本五色市」という名称での合併を目指していましたが、合併期日の決定において様々な問題が生じ、協議は一時中断しました。その後、再開されたものの、合併特例法の期限が迫る中で五色町議会において合併案が否決されるという事態も発生。この影響で合併の可能性が危ぶまれましたが、急遽臨時議会を開催して合併案が可決され、ついに合併が実現しました。

歴史的背景

五色町は1956年9月30日に津名郡の都志町、鮎原村、鳥飼村、広石村及び三原郡の堺村が合併し、新たに町として発足しました。新しい町は長い歴史を持つ珍しい地域であり、2006年に洲本市と合併した時には、五色町の名前も消滅しましたが、その地域の文化や歴史は今も引き継がれています。

行政と経済

当時の町長は山口一紀氏で、2005年から2006年にかけての間にその役職を務めていました。五色町議会は定数12人で構成され、地域の立法活動を行っていました。この町経済は主に農業と漁業に支えられており、2000年の国勢調査では5,577人の産業人口が確認されています。その内訳は次のとおりです：

• - 第1次産業：1,536人（27.5%）
• - 第2次産業：1,498人（26.9%）
• - 第3次産業：2,537人（45.5%）

特に漁業は、北角川漁港、角川漁港、船瀬漁港、そして鳥飼漁港がその要所です。

教育と交通

五色町には高等学校が存在せず、多くの生徒は近隣の洲本市や淡路市、南あわじ市の高校に通っていました。教育機関には、五色町立の五色中学校や複数の小学校がありました。

交通面では、主要な道路が町内を走っており、兵庫県道31号や兵庫県道46号などの県道が重要な通路となっていました。また、淡路交通のバス路線も利用されていました。

名所と観光

五色町には、ウェルネスパーク五色や高田屋嘉兵衛公園、さらには海水浴場も多くあり、観光地としても賑わっていました。また、高田屋嘉兵衛まつりなど地域の文化行事も盛んに行われていました。

不再び合併によって町名が消えたものの、五色町の遺産や歴史は、洲本市の一部として今も引き継がれています。

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