井上善夫

井上善夫 - プロ野球選手

井上善夫（いのうえ よしお）は、1941年9月27日に山梨県上野原市で生まれたプロ野球選手で、投手としてのキャリアを持ちます。彼は2019年12月31日に死亡するまで、数多くの功績を残してきました。

総合的な経歴

井上は日大二高に進学し、2年生の時点でチームのエースとして活躍しました。1958年の秋に開催された東京地区大会では、日大三高の千原陽三郎との投げ合いで1-0の完封勝利を収め、翌年の春の選抜大会出場権を手にします。しかし選抜大会では、強豪・県岐阜商に大敗し、その後の夏の選手権でも東北高に惜敗しました。それでも、彼は全日本高校選抜の一員としてアメリカ西海岸・ハワイ遠征に参加し、秋の東京国体では平安高を下して優勝を果たします。

正式に西鉄ライオンズに入団したのは1960年。井上はパワフルな速球と多彩な変化球を使い、先発としての責任を次第に広げていきました。1961年の最初のシーズンでは期待に応えきれず、わずか1勝に終わりましたが、翌年から持ち直し、先発とリリーフの両方で堅実な成績を残します。特に1963年にはリーグ優勝に寄与し、その年の日本シリーズにおいては第5戦の先発を務めましたが、残念ながら敗戦投手となってしまいました。

ノーヒットノーランとその後

1964年5月16日には阪急戦でノーヒットノーランを達成し、これにより一躍注目される存在となります。同年には17勝をあげ、その翌年1965年も11勝を記録して順調にキャリアを重ねていきました。しかし、その後の成績は思うようにはいかず、1968年には読売ジャイアンツに移籍しましたが、出番は限られていました。1969年には自由契約となり、その後広島東洋カープへ移籍します。

広島では球威が衰えたものの、コントロールの良さで中継ぎとしての役割を果たし、1971年に現役を引退します。

引退後の活動

引退後は東京・恵比寿で飲食店を開業し、比較的穏やかな日々を送る中で、2006年にはテレビ番組『笑っていいとも!』に出演して公に姿を見せました。これがきっかけとなり、多くのファンからの再注目を浴びました。

残念ながら、2019年に敗血症により逝去したことが西武ライオンズから発表され、大きな悲しみが広がりました。彼のプロ選手としての栄光と、引退後の活動は、多くの人々の記憶に残ることでしょう。井上善夫の野球に対する情熱や努力は、次世代の選手たちにも引き継がれていくことでしょう。

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