井上晃二

井上 晃二（いのうえ こうじ）

1960年12月31日に大分県で生まれた井上晃二氏は、右投げ右打ちの内野手としてプロ野球の世界に進みました。

プロ入り前の歩み

高校は当初、別府鶴見丘高校に進学しましたが、わずか数ヶ月で別府大学附属高校へ転校しています。高校野球では、1977年秋季の九州大会県予選で準々決勝まで進出しましたが、別府商業高校に惜しくも敗れています。高校時代からその強肩と俊足が注目されており、将来を期待される内野手として評価されていました。

日本ハムファイターズでのキャリア

こうした素質が評価され、1978年のプロ野球ドラフト会議において、日本ハムファイターズから3位で指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。入団後の背番号は「30」を着用しました（1979年から1983年まで）。

プロ入り翌年の1979年には、野球技術の向上を目指し、アメリカ合衆国のフロリダ州で開催された教育リーグに参加するなど、積極的に経験を積みました。

一軍の舞台に初めて立ったのは、プロ入りから数年経った1981年のことでした。このシーズン、井上氏は合計26試合に出場しています。特に守備の要である遊撃手として、5試合で先発メンバーに名を連ねました。これは、首脳陣からの期待の表れでもあったと言えるでしょう。

しかしながら、プロの世界は厳しく、残念ながらこの1981年シーズン以降、再び一軍での出場機会を得ることはできませんでした。高いポテンシャルを秘めていると期待されながらも、レギュラーポジションを獲得するには至らず、結果として1983年シーズンをもって、比較的短いプロ野球選手としての現役生活に幕を下ろすこととなりました。

プロでの記録

井上氏がプロ野球の一軍公式戦で残した主な記録は以下の通りです。

初出場: 1981年4月27日、対近鉄バファローズ前期5回戦（於：後楽園球場）にて、9回裏に村井英司選手の代走として出場しました。
初先発出場: 1981年5月5日、対阪急ブレーブス前期4回戦（於：後楽園球場）において、9番・遊撃手として初めて先発メンバーとしてグラウンドに立ちました。
* 初安打: 1981年5月25日、対ロッテオリオンズ前期9回戦（於：後楽園球場）で記録しました。この時の相手投手は、後に「マサカリ投法」で知られる名投手、村田兆治氏でした。

期待されながらも、わずかな一軍での出場機会にとどまった井上晃二氏のプロ野球人生は、選手層の厚いプロの世界で定位置を掴むことの難しさを物語っています。引退後は、新たな道を歩んでいます。


（参照：NPB.jp 日本野球機構 個人年度別成績）

※上記の表は、NPB公式サイトのデータを基に作成しています。

短いプロ野球人生ではありましたが、ドラフト指名を受けてプロ入りし、一軍の舞台で安打を記録するなど、野球に情熱を注いだキャリアは、多くの野球ファンにとって記憶に残るものとなるでしょう。

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