井形卓三

井形卓三

井形卓三（いがた たくぞう）は、1904年3月13日に生まれ、1991年3月13日に没した、昭和時代の政治家です。彼は東京都の本郷区長および文京区長を歴任し、特に文京区の発展に大きく貢献しました。文京区名誉区民でもあります。

経歴

埼玉県に生まれた井形卓三は、旧制熊谷中学、第八高校を経て東京帝国大学経済学部を卒業しました。彼の政治家としてのキャリアは、1945年12月に本郷区長に就任したことから始まりました。1947年4月には、文京区の初代区長に就任し、1967年9月16日の任期満了まで、実に5期20年もの長きにわたり区長を務めました。

区長在任中、井形卓三は文京区庁舎と公会堂の建設を主導し、第2庁舎を設置するなど、区のインフラ整備に尽力しました。1958年には、日本国際連合協会を代表して、東京都議会副議長の浦部武夫と共にベルギーのブリュッセルを視察しました。また、1965年には東京都の区長会会長に選ばれるなど、そのリーダーシップは広く認められていました。

区長退任後も、井形卓三は文京信用金庫理事長、文京区美術会会長、文京区郷土史研究会会長、森鴎外記念会理事長など、様々な要職を歴任し、文京区の文化振興に貢献しました。特に、旧宅跡に森鷗外記念館を設立しようと努め、永井荷風に相談するなど、その熱意は並々ならぬものでした。

栄典

井形卓三の功績は、数々の栄典によって称えられています。

1991年（平成3年）3月13日 - 正五位
1965年（昭和40年）10月11日 - 藍綬褒章
1974年（昭和49年）4月29日 - 勲四等旭日小綬章

著作

井形卓三は、著述家としても活動しており、以下の著作があります。

井形卓三 著「金原さんのこと」、金原おやじ追慕の会 編『作輔のおもかげ』金原出版、1966年、272-273頁
* 『図書並に図書館関係雑誌記事索引』第2巻、編集部 編、金沢文圃閣〈文圃文献類従 53：図書館・読書・出版界データベース集成「昭和戦後編」〉、2017年3月、24頁

まとめ

井形卓三は、文京区の発展に大きく貢献した政治家であり、文化人でした。彼の功績は、区民に長く記憶されることでしょう。

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