京成電鉄バスホールディングス

京成電鉄バスホールディングス株式会社

京成電鉄バスホールディングス株式会社は、京成グループにおけるバス事業全体を統括する中間持株会社として、2024年（令和6年）11月1日に設立されました。千葉県市川市に本社を構え、京成電鉄の完全子会社として位置づけられています。

同社の設立目的は、東京都および千葉県内に展開する京成グループのバス事業会社や既存の京成バスを、より効率的かつ強固な体制に再編・統合することにあります。これにより、グループ全体のバス事業の営業力および人材採用力を高めるとともに、変化の激しい事業環境に柔軟かつ迅速に対応できる一体的な経営体制を構築することを目指しています。

設立の経緯と事業移管

京成電鉄バスホールディングスの設立は、2024年9月25日に開催された京成電鉄の取締役会で決議されました。既存の京成グループのタクシー事業会社である昭和タクシー有限会社を母体とし、商号変更と株式会社への移行を経て、同年11月1日に正式に発足しました。

設立後、2024年12月20日の取締役会において、さらなる事業再編に向けた重要な決定がなされました。翌2025年4月1日付で、当時京成電鉄などが保有していたグループバス事業会社の株式およびバス事業に関する固定資産の一部を移管するとともに、京成電鉄や新京成電鉄が担っていた東京都および千葉県における各グループバス事業者の経営管理機能について、吸収分割の手法を用いて京成電鉄バスホールディングスへ承継させることが承認されたのです。

グループバス事業の再編体制

京成電鉄バスホールディングスは、従来京成電鉄の直下に置かれていた京成バス本体および15社ものグループバス事業会社を対象とした大規模な再編を主導します。この再編は二段階に分けて実施され、最終的には東京都内に2社、千葉県内に3社（西部、中央部、東部）、関連会社1社の計6社を傘下に置く体制へと移行する計画です。

第一段階（2025年4月1日実施）

最初の段階として、複数の会社が統合・再編されるとともに、社名変更が行われました。主な変更は以下の通りです。

京成タウンバス → 京成バス東京 へ社名変更。
京成トランジットバス、松戸新京成バス、船橋新京成バス鎌ヶ谷営業所、東京ベイシティ交通 を統合 → 京成バス千葉ウエスト を設立。
ちばレインボーバス、千葉海浜交通、京成バスシステム、船橋新京成バス習志野営業所 を統合 → 京成バス千葉セントラル を設立。
千葉交通、千葉中央バス、成田空港交通、千葉内陸バス、ちばフラワーバス、ちばシティバス、ちばグリーンバス を統合 → 京成バス千葉イースト を設立。

この再編に伴い、京成バス本体および京成自動車整備は、京成電鉄バスホールディングスの完全子会社となりました。

第二段階（2026年4月1日実施予定）

第二段階では、既存の京成バス本体が運営する営業所が、再編後の各地域会社へ編入される予定です。営業所の移管計画は以下のようになっています。

京成バス東京 へ編入：奥戸営業所（東雲車庫を含む）、金町営業所、江戸川営業所。
京成バス千葉ウエスト へ編入：松戸営業所、市川営業所。
京成バス千葉セントラル へ編入：新都心営業所（習志野出張所を含む）、新習志野高速営業所、長沼営業所。
京成バス千葉イースト へ編入：千葉営業所。

また、この段階で東京BRTも、従来の京成バス直下から京成電鉄バスホールディングスの直接的な傘下へ移管される見込みです。

新しいデザインとイメージカラー

今回の事業再編に合わせて、再編後の各バス会社の新たなロゴマークやバス車両の車体デザインが制定されました。これらのデザインは株式会社イチバンセンが手掛けています。

新しい各社には、それぞれの担当地域やコンセプトに基づいたイメージカラーが設定されました。

京成バス東京：花菖蒲（はなしょうぶ）色 - 沿線地域に咲く花菖蒲や下町に根付く伝統文化を表現。
京成バス千葉ウエスト：紅緋（べにひ）色 - 沿線地域の豊かな花々をモチーフに選定。
京成バス千葉セントラル：天（あま）色 - 沿線地域の海や東京湾に広がる広い青空をイメージ。
京成バス千葉イースト：千歳緑（ちとせみどり）色 - 沿線地域に広がる里山や松の葉を表現。

これらの取り組みを通じて、京成グループはバス事業のブランドイメージを刷新し、地域社会への貢献と事業基盤の強化を図っています。

※ この記述は2024年12月時点の決定に基づいています。今後の状況により変更される可能性があります。

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