京成AE100形電車

京成AE100形電車

京成AE100形電車は、京成電鉄がかつて運行していた特急形電車です。2代目「スカイライナー」として、1990年6月19日に営業運転を開始しました。運行開始当初は「ニュースカイライナー」とも呼ばれていました。

概要

AE100形は、成田空港へのアクセス改善を目的に導入されました。当初はAE形の増備として製造されましたが、後にAE形を置き換える形で増備され、最終的に8両編成7本、計56両が製造されました。

車両

車体

普通鋼製の車体は、19mと京成の他の車両よりも長く、先頭車は19.5mあります。車体断面は直線基調で、流線形の先頭部には非常用貫通扉が設置されています。これは将来的な京急線への乗り入れも考慮した設計でした。外観の特徴として、リトラクタブル式前照灯が挙げられます。これは鉄道車両としては珍しいものでした。

塗装は、グローバルホワイトをベースに、フューチャーブルーとヒューマンレッドのラインが入り、翼をイメージした配色が施されました。

車内

車内はブラウン系とベージュ系でまとめられ、落ち着いた雰囲気です。回転式リクライニングシートが採用され、シートピッチはAE形よりも拡大されました。また、フットレストも装備されています。一部の車両にはサービスコーナーや自動販売機、トイレ、洗面所が設置されました。

機器

京成で初めてVVVFインバータ制御が採用され、東洋電機製造製のモーターが搭載されました。定速制御装置も搭載され、速度を一定に保つことができました。また、京浜急行電鉄への乗り入れも考慮され、先頭車が電動車となりました。

リニューアル

2001年から2003年にかけて、バリアフリー化や内装の更新を目的としたリニューアル工事が行われました。客室内の化粧板や床材が変更され、座席の表地も新しいものに交換されました。トイレも洋式化され、車椅子対応のものが新設されました。

運用

AE100形は、「スカイライナー」として長年活躍しましたが、2010年の成田スカイアクセス線開業に伴い、「シティライナー」として京成本線経由で運行されるようになりました。

2015年11月29日をもって定期運用を終了し、2016年2月21日・28日の「さよならAE100形記念ツアー」をもって引退しました。

引退後、AE168編成の先頭車が宗吾車両基地に展示されています。

特記事項

京成初のVVVFインバータ制御採用
リトラクタブル式前照灯
バリアフリー化対応

関連情報

空港連絡鉄道

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