京橋花月

京橋花月について

京橋花月（きょうばしかげつ）は、大阪市の京橋駅近くに位置する演芸場で、2008年11月28日にオープンし、2011年11月30日まで運営されました。よしもとクリエイティブ・エージェンシーによって直営され、施設の保有者は京阪電気鉄道でした。この演芸場は、吉本の中でもなんばグランド花月に次ぐ規模を持つ中規模の劇場として位置づけられ、500席を有していました。

構成とプログラム

京橋花月は、年間30万人の集客を目指しており、開業前から地域で「Go!Go!京橋花月」というイベントが行われていました。この劇場では、さまざまな形式の演芸が楽しめることが特徴でした。プログラムは日中の「ひる寄席」と夜の「よる芝居」に分かれており、漫才や落語、ピン芸人、さらには新喜劇などが登場しました。また、吉本新喜劇の座員たちによる「ポケットミュージカルス」が復活し、歌や踊り、コントなども盛り込まれていました。

2009年には、「京橋花月よる芝居劇団」が設立され、オーディションを経て専属の劇団員が集まり、翌年3月から人気のアクティビティとして旗揚げ公演がスタートしました。また、同年9月からは米朝事務所とのコラボレーションによって「よしこめ落語会」が定期的に開催され、多くの来場者が集まりました。

プログラムの多様性

2010年には、より多様なプログラムを楽しめるよう、「特選花月I部」、新喜劇、及び「特選花月II部」の三本立てに分け、観客は自分の好みに応じた内容を選択することができました。この新たな試みでは、1本のプログラムが従来の半額程度の料金で設定され、来場者に配慮した形となっています。さらに、午後には「ワンコインライブ」と「1Hライブ」といった多彩なイベントも新設され、若手芸人が力を競い合う場となっていました。

周辺との連携

京橋花月は、近くの読売テレビとの連携も深く、深夜ライブの生中継や、同社制作のトーク番組『にけつッ!!』の公開収録などが行われていました。これにより、地域のメディアとも連携し、より多くの人々にその存在を知らしめることに成功しました。

閉館とその後

初年度の来場者数は目標には届かなかったものの、延べ23万人を記録するなど盛況を呈しました。しかしながら、平日には観客数が定員の半分に届かないことも増え、経営は厳しい状況となりました。2011年には新たに開業されたよしもと祇園花月の影響もあり、テナント契約を更新せず、2011年11月いっぱいで閉館が決定されました。

閉館後、京橋花月の緞帳はよしもと祇園花月で再利用され、跡地には2012年11月3日に『羅い舞座 京橋劇場』が開業し、リニューアルオープンしました。新たな地元の文化として再スタートを切ったこの劇場も、京橋花月の名残を感じさせる場所となっています。

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