京都大学大学院総合生存学館

京都大学大学院総合生存学館（思修館）

京都大学大学院総合生存学館、通称「思修館」は、2013年に創設された、グローバルな視点を持つ人材育成を目指すユニークな大学院です。従来の学問分野の枠を超え、文系・理系の知識を融合させた「総合生存学」という新しい学問領域を開拓し、人類が直面する複雑な課題の解決に貢献することを目指しています。

特徴

5年一貫制の博士課程: 学士号取得者を対象とした5年一貫制の博士課程を提供しています。集中的な研究活動を通して、高度な専門知識と研究能力を育成します。
文理融合のアプローチ: 人文学、自然科学、社会科学、情報科学など、多様な分野の専門知識を統合し、俯瞰的な視点から課題に取り組むことを重視しています。
グローバルな課題への対応: 地球温暖化、資源枯渇、貧困、紛争など、グローバルな規模で発生する複合的な課題に対し、学術的な研究と社会実装を結びつけた実践的なアプローチで解決を目指します。

沿革

2011年11月：博士課程教育リーディングプログラムに採択
2012年10月：プログラム一期生採用
2013年4月：大学院総合生存学館設置
2015年5月：社会人向けエグゼクティブ教育プログラムKUELPs開講
2020年10月：総合生存学館ソーシャルイノベーションセンター発足

思修館は、京都市左京区吉田中阿達町に位置し、かつて京都市左京区役所があった場所に建てられています。

組織

思修館では、多様なテーマに関する複合型研究会が活発に活動しています。

宇宙・地球環境災害研究会
ネットワーク社会研究会
マインドフルリビング研究会
持続可能な経済研究会
国際開発研究会
資源・エネルギー政策研究会
未来智慧研究会
グローバルコモディティ問題研究会
国際政治経済研究会
グリーンケミストリー＆サーキュラーエコノミー研究会
グローバルヘルスデザイン研究会

過去には、凸版印刷アートイノベーション産学共同講座やSDGs達成に向けた地球社会レジリエンス共同講座などの共同講座も開講されていました。

教員

著名な教員が多数在籍しており、学生の指導にあたっています。

学館長：村上章
専任教授：池田裕一、齋藤敬、長山浩章、山敷庸亮、ディミター・ヤルナゾフ
特定教授：牧野耕司、土井隆雄
専任准教授：金村宗、関山健、趙亮、マルク＝アンリ・デロッシュ、水本憲治
特定准教授：篠原雅武
特定助教：CHAKRABORTY, Abhijit

また、各界の第一線で活躍する専門家が熟議担当教員として参画し、学生に実践的な知識や経験を提供しています。

小西雅子 - （公財）世界自然保護基金（WWF）ジャパン
近藤哲生 - 京都大学大学院、東京大学大学院及び上智大学大学院非常勤講師
芹澤ゆう - 株式会社フォルマ 代表取締役社長
千玄室 - 裏千家　15代・前家元
高橋礼一郎 - 外務省参与
田中伸男 - タナカグローバル株式会社　CEO
中村和男 - シミックホールディングス株式会社　代表取締役会長CEO
前川篤 - 株式会社シグマクシス　シニアフェロー
森雅彦 - DMG森精機株式会社　代表取締役社長
渡部一文 - SOMPOホールディングス株式会社
渡邊奈々 - 一般社団法人アショカ・ジャパン
山崎直子 - 宇宙飛行士
山本康正 - 京都エンジェルファンド株式会社
* 吉川絵美 - Ripple, Inc.


思修館は、既存の学問分野の枠組みを超え、地球規模の課題に立ち向かう人材育成を目指す、革新的な大学院です。文理融合の教育研究を通して、持続可能な社会の実現に貢献することが期待されています。

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