村上章

村上 章（むらかみ あきら）

村上章は、日本の農学者および工学者で、1956年に広島県廿日市市で生まれました。彼は、京都大学の理事・副学長として、また名誉[[教授]]としても活躍しており、専門は農業土木学と地盤工学です。

学歴と指導

彼は岡山県立岡山朝日高等学校を1974年に卒業後、大阪府立豊中高等学校を経て、1978年に京都大学農学部農業工学科を卒業しました。その後、1980年に京都大学大学院工学研究科で修士課程を修了し、同年から1982年まで兵庫県庁で技術吏員として勤務しました。1982年から1994年の間は京都大学農学部で助手として教育に従事しました。この時期、元京都大学総長の沢田敏男教授や元工学部長の赤井浩一教授の指導を受けました。

学術および研究活動

彼は地盤力学の数値解析やデータ同化といった幅広い研究を展開しています。特に、カルマンフィルタを用いた逆解析法「カルマンフィルタ有限要素法」を開発し、これが気象学の分野で提案されたものと同じ頃に独立に研究されたことが特徴的です。これは今では「データ同化」として広く知られ、多くの土木工学や農業農村工学の実務に応用されています。近年では、神戸市との連携によって神戸空港人工島の長期沈下予測なども行っています。また、他の研究者とともにメッシュフリー法や個別要素法、Space-time有限要素法を用いた地盤力学の数値解析法の発展も進めています。

職歴

村上は1994年から1999年まで京都大学大学院農学研究科の助[[教授]]を務め、その後岡山大学環境理工学部の教授として活動しました。彼は2009年に再び京都大学大学院農学研究科の教授に就任し、2019年からは研究科長・農学部長を務めています。現在は理事・副学長としての職責も担っており、2023年からは大学院総合生存学館の長を任されました。さらに、地盤工学会や農業農村工学会の会長としても積極的に活動してきました。

受賞歴

村上は数多くの賞を受賞しており、土木学会論文賞や地盤工学会功労章などが含まれています。特に、2011年には国際会議での優れた貢献が評価され、Excellent Contributions Awardを受賞しました。加えて、日本工学アカデミーや日本農学アカデミーの会員としても名を連ねています。

著作

彼は、土木工学や逆問題解析に関連する書籍の執筆にも関与しており、特に2002年に発表された「有限要素法・境界要素法による逆問題解析」や、2000年に編集した「土木工学における逆問題入門」が有名です。

まとめ

村上章は、学術的な研究と実務において多大な影響を与えている存在であり、これからの地盤工学や農業工学の発展にも寄与し続けることでしょう。

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