京都市立京都工学院高等学校

京都市立京都工学院高等学校

京都市立京都工学院高等学校は、京都府京都市伏見区深草西出山町に所在する、京都市が設置する工業系の高等学校です。2016年（平成28年）4月に、京都市立洛陽工業高等学校と京都市立伏見工業高等学校の全日制課程を発展的に統合して開校しました。

概要

本校の設置は、少子化の進行に伴う生徒数の減少や、工業高校への志願者数の低迷、さらに旧両校の校舎の老朽化といった喫緊の課題に対応するための京都市立工業高校の再編計画に基づいて決定されました。新たな学び舎の場所としては、先行して移転していた立命館中学校・高等学校の跡地が活用されています。

学校名の決定にあたっては、一般公募が実施され、725件の応募が集まりました。最も多かった名称は「伏見工業」でしたが、最終的に「京都工学院」が校名として採用されました。

本校の制服は、漫画家・佐藤ざくり氏の少女漫画『たいへんよくできました。』に登場する主人公が着用しているデザインと同じものが採用されており、開校当初から話題を集めました。

設置学科

本校では、社会の変化に対応できる専門的な知識・技術と、未知の課題に主体的に向き合う力を育成するため、特色ある2つの学科を設置しています。

プロジェクト工学科（工業科）:
ものづくり分野とまちづくり分野に分かれ、実践的な学びを深めます。
ものづくり分野系統
メカトロニクス領域
機械加工専攻
ロボット専攻
エレクトロニクス領域
電気専攻
電子情報専攻
まちづくり分野系統
都市デザイン領域
建築デザイン領域
フロンティア理数科（進学型専門学科）:
高度な探究学習を通して、理数系の素養と論理的思考力を高め、主に大学進学を目指します。

沿革

本校の開校に至るまでの主な経緯は以下の通りです。

2013年（平成25年）4月: 京都市立工業高校の再編に関する基本方針が策定され、統合計画が具体化します。
2013年末: 京都市教育委員会により、新設校の校地として立命館中学校・高等学校の移転跡地が利用されることが決定しました。
2014年（平成26年）4月: 新しい工業高校の開設に向けた準備を進めるため、「新工業高校開設準備室」が設置されました。
2015年（平成27年）4月3日: 新校名が「京都市立京都工学院高等学校」に決定され、京都市教育委員会教育長へ提出されました。
2015年（平成27年）9月1日: 開校に向けた準備体制を整えるため、正式に京都市立京都工学院高等学校が設置され、初代学校長が着任しました。
2016年（平成28年）4月8日: 開校式が盛大に執り行われ、第1期生となる生徒たちの入学式が行われました。
2017年（平成29年）4月: 旧洛陽工業高校と旧伏見工業高校の双方から進級した新3年生が、本校の校地に移って学びを継続することになりました。これにより、3月末をもって洛陽工業高校の校地は閉鎖され、伏見工業高校は定時制課程のみの学校となりました。
2018年（平成30年）4月: 全ての学年の生徒が揃い、学校としての体制が完成年度を迎えました。
2022年（令和4年）2月23日: 本校ラグビー部が、第73回近畿高等学校ラグビーフットボール大会（天理親里ラグビー場開催）において、大阪桐蔭高等学校との試合を同点で終え、抽選の結果勝利しました。これにより、京都工学院高校としては初めて、そして旧伏見工業高校時代から数えると2015年以来7年ぶりとなる、第23回全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会への出場権を獲得しました。

交通アクセス

京都市営バス 南6系統に乗車し、「坊町」バス停で下車、徒歩約15分。
京阪本線「龍谷大前深草駅」で下車し、徒歩約13分。
JR奈良線「稲荷駅」で下車し、徒歩約15分。

著名な出身者

* 森脇光（ラグビー選手）

本校は、旧洛陽工業高校および旧伏見工業高校が長年にわたり培ってきた歴史と伝統を受け継ぎつつ、新たな時代に対応した専門教育と探究学習を通じて、未来を担う人材の育成を目指しています。

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