京都市立洛陽工業高等学校

京都市立洛陽工業高等学校

京都市立洛陽工業高等学校は、京都府京都市南区に位置していた市立の工業高等学校です。この学校は、1886年に京都染工講習所としてスタートし、長い歴史を誇ります。多くの変遷を経た後、1963年に現在の名称に改称されました。洛陽工業高等学校は、全国の公立工業高等学校の中で最も古い歴史をもつ学校として知られていますが、2018年3月31日に閉校しました。

沿革

この学校の起源である京都染工講習所は、1886年に設立され、1894年には京都市染織学校へと発展しました。1919年には京都市立工業学校へ名称が変更され、その後1925年には京都市立第一工業学校となりました。1935年には新しい校舎が完成し、以降はその校舎で長らく使用され続けました。

戦後の1948年には、洛陽高等学校となり普通知識や専門的な技術を学ぶ場としての役割を担いました。1963年に洛陽工業高等学校に名称変更された後は、工業技術の教育に特化し、特に京都伝統産業に関する学科が設けられました。

2007年には全日制全学科を創造技術科に改編し、2015年には新校名案が提出され、2016年には京都市立伏見工業高等学校と統合されて新たに京都市立京都工学院高等学校が設立されることになりました。これにより、洛陽工業高等学校は生徒の募集を停止し、その後2年生と3年生のみが在籍する状況となりました。

2018年には最後の卒業式が行われ、その後閉校式典が行われました。学校の歴史は、地域の教育と文化の中で重要な位置を占めていました。

学科

全日制の学科は複数あり、以前は京都伝統産業科、環境科学科、電気科、電子通信科、情報電子科、生産技術科、電子機械科などが設置されていました。しかし、2007年度からは創造技術科に改編され、専門的なコースが用意されました。定時制では機械科、電気科、コンピュータ科があったものの、2006年度に募集が停止されました。

部活動

男子野球部は、1950年に第22回選抜高等学校野球大会に初出場するなど、地域スポーツの場でも知られていました。学校生活において、部活動は生徒の成長を支える大切な要素の一つでした。

出身者

洛陽工業高等学校からは、多くの著名人や専門家が輩出されています。映画監督の大島渚や、プロ野球選手の中谷信夫や久保重男など、様々な分野で活躍している卒業生がいます。また、企業の経営者や技術者も多く在籍しており、地域社会に大きく貢献したことが伺えます。

アクセス

学校はJR西大路駅からアクセス可能で、交通に便利な立地にありました。

その他

閉校後の跡地では発掘調査が行われ、平安京の一部が確認されています。このことは地域の歴史を伺わせる重要な出来事として注目されています。洛陽工業高等学校は、教育機関としての役割を終えた後も、その歴史と文化は地域にしっかりと根付いています。

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