京都府立女子専門学校 (旧制)

京都府立女子専門学校について

京都府立女子専門学校は、1927年3月に設立された公立の旧制専門学校であり、現在は京都府立大学の前身とされています。この教育機関は、当時の京都府立京都第一高等女学校の同窓会など地元の要望に応じて創設されました。初めて設置された学科は、文学科と理学科（家政科・理科）であり、修業年限は3年でした。

設立の背景

女子の専門教育を充実させるために設立された京都府立女子専門学校は、同時期に進行していた昭和恐慌の影響を受けていました。このため、財政的な困難に直面し、入学者数も少なかったため、運営に苦慮する状況が続いていました。特に、初期には専用校地の確保ができず、京都府立京都第一高等女学校の旧校舎を仮校舎として使用していました。

除籍の危機

1931年10月31日には、京都府立女子専門学校廃止の報道が新聞に掲載され、同年11月には、廃校に反対する動きが活発化しました。父兄大会や婦人大会も開催され、存続を求める声が相次ぎました。この反対運動の結果、新京阪鉄道からの校舎敷地の寄付が決まり、1931年12月には存続が認められました。

校舎移転と学科改編

その後、1933年に京都市右京区桂に校舎が新築され、校名は桂女専とも呼ばれるようになりました。以降、学科も次々と改編され、理学科は廃止され家庭科が新設されるなど、教育内容は時代に柔軟に対応していきました。1949年には新制の京都府立西京大学が設立され、旧制の京都府立女子専門学校はその母体の一つとなりました。

結果とその後

1951年に旧制専門学校が廃止されて以降も、女子教育における草分けとしての役割を果たし続け、特に文家政学部に引き継がれる形で、現在の京都府立大学に繋がっています。その後の大学名変更もあり、今や京都府立大学は広く認知される存在となりました。

校長と著名な卒業生

歴代校長には、初代の鈴木博也を始めとして、数名が名前を残しています。また、この学校からは多くの著名な卒業生も輩出されており、鷹司誓玉などの名前が挙げられます。

最後に

京都府立女子専門学校は、女子教育の重要な一翼を担ってきました。設立当初の素材から現代の大学に至るまでの歴史は、教育機関の成り立ちや変遷を物語っています。今後もこの伝統を引き継ぎ、さらなる発展を続けていくことでしょう。

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