京都府道・兵庫県道704号鱒留但東線

京都府道・兵庫県道704号鱒留但東線（きょうとふどう・ひょうごけんどう704ごう ますどめたんとうせん）

京都府道・兵庫県道704号鱒留但東線は、日本の京都府京丹後市から兵庫県豊岡市に至る一般府県道として指定された路線です。この道路は、両府県を跨ぐ広域的な交通ネットワークの一部を担う計画に基づいていますが、その全線が車両によって円滑に通行できる状態にあるわけではありません。特に、府県境付近に位置する大成峠では、道路が整備されておらず、車両が通行できない区間が存在するため、路線は実質的に二つに分断された状態となっています。このため、この府県道のみを利用して起終点間を移動することは不可能であり、地域住民や利用者は他の代替ルートを選択する必要があります。

路線データ

本路線の起点は、京都府京丹後市峰山町鱒留に位置する大路口交差点です。ここでは主要幹線道路である国道312号と接続しており、交通の結節点としての役割を果たしています。
一方、終点は兵庫県豊岡市但東町中藤に設定されています。ここでは、京都府宮津市から兵庫県養父市に至る広域幹線道路である京都府道・兵庫県道2号宮津養父線と交差しています。
したがって、この府県道704号線は、京丹後市側では国道312号から分岐し、豊岡市側では府道・県道2号線に接続する構造となっています。

地理と路線の特徴

この道路が通過する自治体は、京都府京丹後市と兵庫県豊岡市のみです。京丹後市内では峰山町鱒留地区を通り、兵庫県側では豊岡市但東町に入ります。
この二つの地域を隔てる自然の境界が、大成峠です。前述の通り、この峠を越える区間が本路線の最大の特異点であり、車両が通行できない分断区間となっています。これは、急峻な地形や整備状況など、様々な要因によって引き起こされたものと考えられますが、この通行不能区間が存在することにより、この府県道が持つはずだった府県間の連絡機能は限定的なものにとどまっています。峠の存在が、路線の連続性を断ち切っているのです。

沿線と関連事項

本路線の沿線やその周辺地域には、いくつかの注目すべき地点が存在します。京都府側には、神話に由来する乙女神社や、その伝承に関連する「天女の里」といった名所が点在しています。また、一帯には磯砂山などの自然豊かな山々が広がっており、地域住民の生活道路としての側面に加え、こうした名所へのアクセス路としての役割も一部担っています。しかし、上述の分断区間の存在により、これらの沿線施設へのアクセスは、路線の両側からそれぞれ独立して行われることになります。
この府県道は、京都府及び兵庫県によってそれぞれ管理される府道・県道の一つとして位置づけられており、関連情報については、それぞれの府県が公開する「京都府の府道一覧」や「兵庫県の県道一覧」などで確認することができます。将来的にはこの分断区間の解消や改良などが望まれる可能性もありますが、現時点では具体的な計画は明らかではありません。
このように、京都府道・兵庫県道704号鱒留但東線は、二つの地域を結ぶ計画路線でありながら、府県境の分断区間という大きな特徴を持つ道路として、その存在意義や利用状況が他の連続した路線とは異なる、特異な一般府県道であると言えます。

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