京都府道62号宇治木屋線

京都府道62号宇治木屋線：宇治から和束町を結ぶ主要地方道

京都府道62号宇治木屋線は、京都府宇治市宇治橋西詰交差点を起点とし、相楽郡和束町木屋立花に至る主要地方道です。宇治川沿いの景観や、山間部を通る変化に富んだルートが特徴です。全長は約30キロメートルに及び、宇治市、綴喜郡宇治田原町、相楽郡和束町といった複数の自治体を貫いています。

歴史と整備

1959年に一般府道として認定され、1976年には主要地方道に指定されました。その後、幾度かの認定変更を経て、現在に至ります。近年では、特に安全性の向上を目的としたバイパス整備が積極的に進められています。2011年には宇治田原町の国道307号を結ぶ南バイパスが開通、そして、2017年度から工事が開始された宇治田原町南から和束町別所までのバイパス（犬打峠区間）は、2024年度の開通を目指しています。このバイパスには、鷲峰山トンネルが含まれており、総事業費は122億円にのぼります。

路線状況

路線状況は区間によって大きく異なります。国道307号以北は、宇治川に沿う区間では京都府道3号大津南郷宇治線と重複し、急カーブの続く2車線道路となっています。落石による工事も度々発生します。一方、単独区間では比較的走りやすい2車線道路です。

しかし、国道307号以南は状況が一変します。国道307号周辺や府道5号木津信楽線との交点付近を除き、多くの区間が急勾配で、すれ違いが困難な1車線道路です。交通量は意外と多いため、通行には細心の注意が必要です。特に、宇治田原町と和束町の間にある犬打峠は、以前は狭隘で危険な区間でしたが、現在バイパス整備によってトンネルが開通予定です。この未改良区間では、トンネル化を求める声が長年住民から上がっていました。

重複区間とバイパス

宇治木屋線は、いくつかの道路と重複区間を持っています。京都府道3号大津南郷宇治線とは宇治市から宇治田原町まで、国道307号とは宇治田原町の一部区間で重複しています。

バイパスは、南バイパス（宇治田原町）と、犬打峠バイパス（宇治田原町～和束町）の2つが主要です。南バイパスは、国道307号と宇治田原町南栗所を繋ぎ、犬打峠バイパスは、険しい犬打峠を迂回する重要なルートです。

交差する道路と周辺施設

宇治木屋線は、起点の宇治橋西詰交差点では府道7号京都宇治線、府道15号宇治淀線、府道241号向島宇治線、府道248号平等院線と交差します。その他、府道3号大津南郷宇治線、国道307号、府道321号和束井手線、府道5号木津信楽線、国道163号など主要な道路と交差します。

沿線には、宇治田原町立田原小学校、京都銀行宇治田原支店、御栗栖神社、金胎寺、相楽和束観世音菩薩、和束町立東保育所、和束町役場、京都中央信用金庫和束支店、熊野神社など、様々な施設があります。

まとめ

京都府道62号宇治木屋線は、歴史と自然が織りなす変化に富んだ路線です。近年は安全対策の整備が進み、より安全で快適な道路へと進化を遂げようとしています。しかし、一部区間では依然として注意が必要な場所もありますので、通行の際には最新の道路情報を確認することをお勧めします。

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