京阪バス大津営業所

京阪バス大津支所：石山駅周辺を支えるバス拠点

京阪バス大津支所は、滋賀県大津市石山寺に所在し、京阪バス山科営業所の支所として、石山駅周辺地域における路線バス運行の中核を担っています。略称は片仮名で「オツ」、社用車には「大」と表記されています。

歴史と変遷

当初は独立した営業所として発足しましたが、2002年7月2日より山科営業所の支所となりました。しかし、営業所銘板は現在も「大津営業所」のままです。1990年代までは京都市内や大津市北部、宇治地区にも路線を展開していましたが、その後路線は縮小されました。

1993年には大津市中部から現在地へ2度目の移転を行い、比較的新しい設備を備えています。最寄りの停留所は「大津車庫」です。

主な歴史的出来事としては、1966年の大津定期遊覧営業所との統合による定期観光バス業務の開始、1985年の京都定期観光バスからの撤退、2005年の江若交通への運行委託などが挙げられます。ICカード決済システムの導入も進んでおり、2010年には磁気カード、2011年にはPiTaPaの利用を開始しました。紙製回数券は2011年5月31日に廃止されています(大石小学校乗継券及び乗継回数券を除く)。2020年4月以降、京阪バスが他の会社に運行を委託しているのは、大津支所が唯一の事例となっています。

路線網

京阪バス大津支所は、石山駅を起点とした多数の路線を運行しています。2024年4月1日時点では、臨時路線のなぎさ公園線を除く路線はすべて「大津市内総合線」と統一されています。路線は、新浜・大石方面、赤尾町経由新浜・大石方面、大石ゾーンバス、大津車庫・石山団地方面、国分団地方面、学生輸送、競艇臨といった方面に分類され、それぞれ複数の経路が設定されています。

これらの路線は、地域住民の生活、通勤・通学、観光客の移動など、多様なニーズに対応しています。近年は、ダイヤ改正に伴う路線の廃止や変更、停留所の改称なども行われており、常に変化に対応しながら運行されています。

廃止路線

過去には、比叡平方面への路線(2020年12月廃止)、湖岸沿いの路線、京都市内への路線など、多くの路線が廃止されています。これらの廃止は、利用状況の減少や運行効率の向上などを目的として行われたと考えられます。

車両

大津支所に配置されている車両は、三菱ふそう、日野自動車、いすゞ自動車の3メーカーの車両が混在しています。三菱ふそう製のエアロスターやエアロミディ、日野自動車製のブルーリボンやレインボー、いすゞ自動車のエルガなど、様々なタイプのバスが運行に当たっています。比叡平方面やかつて運行されていた比叡山内シャトルバスには、座席数が多い車両が使用されていました。

まとめ

京阪バス大津支所は、石山駅周辺地域における公共交通機関として重要な役割を担い、地域社会に貢献しています。歴史と変遷の中で培ってきた経験と、常に変化に対応する姿勢が、今後の発展にも繋がるものと期待されます。江若交通との連携による運行委託体制も、効率的な運行維持に貢献していると考えられます。今後の更なる発展と、地域住民にとってより利便性の高いサービス提供が期待されます。

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