人間!これでいいのだ

番組概要

『人間!これでいいのだ』は、2006年8月19日から2007年2月24日までTBS系列で放送された生活情報番組です。この番組は土曜日の19時から19時56分まで放送され、前番組である『ぴーかんバディ!』から大幅に内容を改編して新たにスタートしました。

歴史的背景

前身である『ぴーかんバディ!』は、2006年4月にスタートしたフリーアナウンサー福澤朗の初のレギュラー番組です。しかし、同年5月6日の放送で紹介された白インゲン豆によるダイエット法が原因で、全国的に視聴者から下痢や嘔吐の報告を受け、食中毒事件が発生しました。この問題が影響し、視聴率も低迷していたため、TBSは『ぴーかんバディ!』を8月12日に打ち切り、翌週から新しい番組を立ち上げることになりました。

番組の特徴

『人間!これでいいのだ』は、健康や美容のみならず、心理学や脳科学、性格に関するテーマを科学的視点から深掘りすることに優れた特徴があります。このスタイルは、かつて人気を博した『スパスパ人間学!』と類似しています。主な司会を務める福澤朗は、バカボンのパパのキャラクターを案内役として起用し、その声は富田耕生が担当しました。このキャラクターの決め台詞「これでいいのだ」は、番組タイトルにも取り入れられています。

音楽とイラスト

オープニングテーマには、1971年に放送された『天才バカボン』の主題歌が使用され、視聴者に親しみやすい印象を与えました。さらに、フジオ・プロが制作に協力し、番組用に新たなイラストが制作されました。

論文無断使用問題

しかし、番組には一つの大きな問題がありました。それは、2007年2月3日の放送で、千葉工業大学の研究者による論文を無断で使用したことです。この論文は「可聴域を超えた高周波音が脳に与える影響」というテーマであり、番組内では「ハイパーソニック音」を聞くことで頭が良くなると表現しましたが、研究者はその逆を主張しており、断言はしていなかったため、問題となりました。TBSはその後、謝罪し不適切な表現だったと認めましたが、捏造ややらせについては否定しています。

番組の終焉

視聴率の改善が見られなかったことや論文の無断使用問題が影響し、最終的に2007年2月24日の放送をもって番組は終了しましたが、TBS側は終了の理由について「問題が直接の原因ではない」と説明しています。これは当時、関西テレビの別の番組で捏造が発覚した直後のことであり、視聴者の信頼を損ねた可能性も否定できません。

出演者とスタッフ

おもな出演者には福澤朗（司会）、川田亜子（アシスタント）、飯島愛、梨花、押切もえ、インパルス（板倉俊之・堤下敦）が含まれ、ナレーションは真地勇志と冨永み〜なが担当しました。このように、様々なスタッフが結集して制作された『人間!これでいいのだ』は、生活情報番組の新たな形を模索した試みといえるでしょう。

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