今井次郎

今井次郎（いまいじろう）

日本の音楽家、パフォーマー、造形作家として多岐にわたる活動を展開した今井次郎（1952年 - 2012年）。東京都蒲田で生まれ、幼少期を目白で過ごしました。手塚治虫の漫画に夢中になった少年時代を経て、開成中学校に入学。ビートルズに傾倒し音楽に目覚め、ギターを手にバンド活動を開始。アバンギャルド・ジャズとの出会いを経て、その音楽性は大きく開花しました。

多彩な音楽活動

成城大学在学中に出会った劇団「自動座」への参加をきっかけに、今井の音楽活動はより多角的な展開を見せます。自動座では作曲を担当する傍ら、パンク・タンゴバンド「PUNGO」や篠田昌巳グループ、コクシネルなど、東京オルタナティヴ・ミュージックシーンを牽引する様々なバンドに参加。ベーシスト兼作曲家として、その才能を発揮しました。

1985年には、音楽、美術、演劇を一体化したパフォーマンス集団「時々自動」の結成に参加。1990年代後半からは「JOROX」名義で美術活動を活発化させ、自作オブジェと音楽によるソロ・パフォーマンス「JIROX DOLLS SHOW」でシュールな世界を表現しました。2004年には、初のソロCD「POI-POI」をリリース。2010年には、「PUNGO」のメンバーであった向島ゆり子、久下恵生と共に、新音楽ユニット「odd。」を結成し、新たな音楽の可能性を追求しました。

晩年の活動と作品

2012年、悪性リンパ腫により惜しまれつつも逝去。闘病中も創作意欲は衰えることなく、病院内で楽譜を書き続けました。これらの楽譜は、PUNGOやodd。のメンバーを中心に、様々なアーティストによって演奏され、作品集『今井次郎病院作品集』としてリリースされました。また、闘病中の食事をタブレットで撮影した写真作品は、作品画集『MEALS』としてまとめられ、出版されています。

2018年には、今井次郎のドキュメンタリー映画『芸術家・今井次郎』が制作され、トリビュート・ライブも開催されました。彼の作品は、没後も多くの人々に影響を与え続けています。

参加団体

PUNGO（向島ゆり子、久下恵生、篠田昌巳、佐藤幸雄、石渡明廣、今井）
odd。（向島ゆり子、久下恵生、今井）
Aujourd'hui il fait beau オジュデュイ・イル・フェ・ボウ（国広和毅、河崎純、今井）
DEBU DEBU（石川浩司、今井）
時々自動（代表：朝比奈尚行）

主な作品

今井次郎病院作品集
作品画集『MEALS』
ドキュメンタリー映画『芸術家・今井次郎』

外部リンク

JIROX INFO
今井次郎 (@jiroxo1) - X（旧Twitter）
* 今井次郎 (jiro.imai.7) - Facebook

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