「今夜は離さない」について
「今夜は離さない」は、1983年7月21日に
リバスター音産からリリースされた
橋幸夫の149枚目の
シングルです。この楽曲は、藤波研介による詞、
幸耕平による曲、
南郷達也による編曲というチームが手掛けており、安倍里葎子とのデュエット曲としても知られています。特にこの曲は、橋が
リバスター音産に移籍してから初めての
シングルカット曲となりました。
背景と制作過程
橋幸夫は1983年4月にビクター音楽産業から
リバスター音産へと移籍し、すぐにアルバム制作に取り掛かりました。その際、彼のアルバムには12曲が収録されましたが、
シングルカットの候補曲については、会社内で多くの意見が交わされました。最終的には、確かに名曲と呼ばれる「
ささえ」と「今夜は離さない」の2曲が選ばれ、同時に発売されることとなりました。
特に「今夜は離さない」は、安倍里葎子とのデュエットであることが特徴で、彼女はオーディションを経てこの役に選ばれました。橋はこの曲のレコーディング時に、安倍の歌声を聴いたことで、この楽曲の魅力を感じたと述べています。
商業的成功
「今夜は離さない」は、30万枚以上の売り上げを記録し、
リバスター音産での橋のキャリアの中でも最もヒットした曲となりました。その勢いに乗って、
日本有線大賞特別賞も受賞しました。 音楽シーンでの支持が厚いことが伺えます。
カップリング曲とその他情報
この
シングルのB面には「男と女」が収録されています。この曲は、
池田充男による作詞、
伊藤雪彦による作曲がなされています。こちらの楽曲もビクター時代には共演していない作家たちによって作られています。
リバスター音産の法人が解散した後、
ビクターエンタテインメントが販売権を引き継ぎました。また、安倍がフリーボードに所属していることもあり、特定の条件のもとでこの曲が再利用されることがあります。
復刻と再録音
2019年7月には、桥幸夫のベストアルバム『60周年記念デュエットベスト〜星よりひそかに 雨よりやさしく〜』が発売され、この中には安倍とのオリジナルバージョンに加え、
保科有里との新しいデュエットバージョンも収録されています。これは、楽曲が時代を超えてもなお愛され続けている証です。
収録アルバム一覧
「今夜は離さない」は以下のアルバムにも収められています:
- - 『新しい出発・・・ささえ』 (1983年7月21日) LP盤およびカセットテープ
- - 『橋幸夫が選んだ橋幸夫ベスト40曲』 (2000年10月4日)
- - 『橋幸夫全曲集』 (2003年11月26日)
- - 『橋幸夫スーパーベスト』 (2005年11月11日)
- - 『橋幸夫ベスト〜盆ダンス〜』 (2005年11月23日)
- - 『橋幸夫 ザ・ベスト』 (2012年7月25日)
- - 『橋幸夫ベストヒット』 (2015年7月10日)
さらに、この曲は
大月みやこと
徳光和夫の共演によって、2007年に
シングル「今夜は離さないPARTII」にもカバーされました。これにより、楽曲は今なお新たにリスペクトされ続けています。
「今夜は離さない」は、ただの
シングルではなく、
橋幸夫の音楽人生の中で特別な位置を占める重要な作品となっています。