今川憲英

今川憲英について

今川憲英（いまがわ のりひで）は1947年4月1日生まれの日本を代表する構造設計者です。外科医のように建築物の構造を巧みにデザインする彼は、数々の名作を手掛けてきました。そのキャリアは広島県尾道市で始まり、地元の三原工業高等学校を卒業後、日本大学理工学部建築学科に進学。大学では坪井善勝研究室に所属し、構造デザインの基礎を築きました。

卒業後、東京大学生産技術研究所や渡辺邦夫が主宰する構造設計集団（S.D.G）での経験を経て、1978年に自己の構造設計事務所であるT.I.S. & PARTNERSを設立。彼は長らく教育にも携わり、職業能力開発大学校や武蔵野美術大学、女子美術大学、明治大学、東海大学、近畿大学、京都工芸繊維大学などの非常勤講師として後進の指導にあたりました。2000年以降は東京電機大学工学部建築学科の教授として活躍し、2017年には名誉[[教授]]の地位を得ました。

主な業績と作品

今川の設計による作品には、日本国内外で高く評価されている建物が多く存在します。例えば、東京銀座にある資生堂ビルは、第28回東京建築賞で優秀賞を受賞しており、彼の代表作の一つです。また、横浜赤レンガ倉庫や清水老舗小路、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館など、多岐にわたるプロジェクトを手掛けています。

特に彼のデザインにおける特色は、環境との調和を大切にし、自然光を巧みに取り入れた空間が特徴です。国営越後丘陵公園や青森県総合運動公園では、地域性を考慮しつつ、斬新な構造デザインを実現し、多くの人々に利用されています。

受賞歴

今川の功績はそのデザインだけでなく、数々の受賞によっても評価されています。IASS Tsuboi Awardを受賞した「素材と空間を結ぶ構造デザイン」や、日本建築学会の業績賞、東京建築賞など、彼の仕事は日本の建築界で高い評価を受けています。特に横浜赤レンガ倉庫や国際文化会館の保存再生に関しては、特に多くの賞を受賞しました。

出版活動

また、今川は著書も多く、自身の知見を広める活動にも力を入れています。1987年に『木造建築の現代』を企画・監修し、その後も多くの著作を持っています。彼の視点から見る木材利用や空間構造は、同分野の研究者や実務家にとって貴重な情報源となっています。

今川憲英の活動は、単なる建築設計にとどまらず、日本の建築文化や教育の発展に大きく寄与しています。彼の独自の視点とデザインは、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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