今村光希

今村 光希（いまむら こうき、1989年7月20日 - ）は、日本の元ラグビー選手です。主にプロップ（PR）のポジションでプレーしました。熊本県出身で、現役時代の体格は身長184cm、体重120kgと大型でした。キャリアの最終盤に所属したのは栗田工業ウォーターガッシュです。

ラグビーを始める以前の幼少期には、剣道の稽古に励み、小学校時代に二段の段位を取得しています。

ラグビーとの出会いは、地元のラグビー強豪校である熊本工業高等学校に進学してからです。ここで本格的にラグビーに取り組むようになり、才能を伸ばしました。高校2年時には、チームの一員として全国高等学校ラグビーフットボール大会、いわゆる「花園」への出場を果たしています。

高校卒業後の2008年、流通経済大学へ進学し、同大学のラグビー部に入部しました。大学では、その体格とパワーから「超大型プロップ」として将来を嘱望され、1年次から関東大学ラグビーリーグ戦の舞台で頭角を現しました。大学在学中には、若手有望選手が集まるU20日本代表の候補にも選ばれるなど、その実力は早くから認められていました。特に、大学4年次にあたる2011年度シーズンには、チームが創部以来初めてとなる関東大学ラグビーリーグ戦での優勝を成し遂げました。この歴史的な快挙に、今村選手もプロップとして重要な貢献をしています。大学時代の同期には、後に社会人ラグビーでも縁を持つこととなる小澤大選手、萩澤正太選手、小野寺優太選手といった面々がいました。

2012年に流通経済大学を卒業した後、社会人ラグビーの九州電力キューデンヴォルテクスに加入しました。同年9月1日に行われたジャパンラグビートップリーグ（当時の国内最高峰リーグ）のNTTドコモレッドハリケーンズ戦に途中出場し、これが公式戦、そしてトップリーグでのデビューとなりました。

九州電力での数シーズンを経て、2016年には栗田工業ウォーターガッシュへ移籍し、選手キャリアを続けました。

日本代表との関わりという点では、ラグビー界における最高の舞台であるラグビーワールドカップを目指す過程で、日本代表候補選手の選考会に2度呼ばれています。2015年にイングランドで開催された第8回大会、そして日本で初の自国開催となった2019年の第9回大会に向けた、それぞれの代表候補選考会に名を連ねたことは、国内トップレベルでの評価を得ていたことの証と言えるでしょう。

プロップというポジションは、スクラムの最前線で相手フォワードと組み合い、チームの土台を支える非常に重要な役割です。今村選手は、その184cm・120kgという体格から繰り出される強靭なフィジカルを活かし、スクラムでの安定感と推進力、そしてフィールドプレーにおける力強いプレーでチームに貢献しました。

2019年、長年にわたる現役選手としてのキャリアに終止符を打ち、引退しました。熊本の伝統校から大学ラグビー界で名を馳せ、国内トップリーグでもプレーし、ワールドカップ候補にも選ばれるなど、その軌跡は多くのラグビーファンに記憶されています。

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