今治里山スタジアム

今治里山スタジアム

今治里山スタジアム（いまばりさとやまスタジアム）は、愛媛県今治市のスポーツパーク内にある新しいサッカー専用スタジアムで、FC今治が利用しています。このスタジアムは、民設民営の方式で整備され、2023年に完成しました。スタジアムは、2024年5月から「アシックス里山スタジアム」という名称で運営されます。

スタジアムの建設経緯

FC今治は、2016年に開場したありがとうサービス. 夢スタジアムをこれまでホームスタジアムとして使用してきましたが、クラブオーナーの岡田武史は、より良い施設を整備するために新たなスタジアムの必要性を認識しました。初めは既存スタジアムの増築を考えていましたが、放送ブースやドーピングルームなどを含む諸要件を満たすためのスペースが不足していると判断し、2023年を目標に新スタジアムの建設を決定しました。

新スタジアムの計画は、今治市議会による承認を経て、2019年に具体化しました。総事業費は約40億円で、2020年に着工されましたが、新型コロナウィルスの影響で数回の遅延が発生し、実際の工事は2021年に始まり、2023年の初めに完成しました。

スタジアムの特徴と概要

今治里山スタジアムは、村上水軍を意識した「海賊船」をコンセプトにしており、最大収容人数は1万5000人です。これにより、J1リーグ昇格を見越した設計となっています。メインスタンドは4階建てで、1階部分には個別席の「DECK」エリアが設置され、2階にはラウンジとクラブオフィス、3階にはスイートルームがあります。特にスイートルームは仕事や打ち合わせにも利用される設計がなされています。

選手専用のロッカールームは、照明の明るさを調整できる機能があり、選手のリラックスを促す配慮がなされています。バックスタンドやサイドスタンドは屋根がないものの、観戦しやすい設計です。また、照明設備も整っており、試合の演出を支えています。

周辺施設とコミュニティの形成

今治里山スタジアム周辺には、365日賑わう街を作ることを目指してさまざまな施設が整備されています。「里山シャルダン」ではカフェや障碍者の就労支援が行われ、「里山プラザ」ではコンサートなどのイベントが可能です。「里山プロムナード」には練習グラウンドがあり、サポーターの名前を刻印したプレートが展示されています。試合日にはキッチンカーや屋台の飲食物、物販スペースも設置され、活気あるコミュニティが形成されます。

命名権契約とアクセス

2024年、アシックスとの命名権契約に基づきスタジアムが「アシックス里山スタジアム」という名前に変更されることが発表されました。この契約は2024年5月から2029年1月まで有効で、詳細額は公開されていません。

アクセスも非常に便利で、今治市街地からは約5kmの位置にあり、公共交通機関で簡単に訪れることができます。JR予讃線の今治駅からはシャトルバスが運行されており、タクシーでもアクセスが可能です。また、自動車でのアクセスも整っています。

今治里山スタジアムは、地域のシンボルとして、そしてサッカー文化の発展を支える重要な施設として期待されています。

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