今津晃

今津晃の生涯と業績

今津晃（いまづ あきら）は、1917年4月24日に静岡県浜名郡吉津村（現在の湖西市）で生まれました。彼は、日本のアメリカ史研究の先駆者として知られており、その業績は現在でも多くの歴史学者や学生に影響を与えています。彼は2003年6月18日に亡くなるまで、長い間学問の世界で活躍しました。

学歴と経歴

彼は1938年に第三高等学校を卒業した後、1941年に京都帝国大学文学部史学科を卒業しました。1948年には大学院を退学し、その後のキャリアは主に多くの大学での教授職に焦点が当てられました。1946年9月からは関西大学で講師を務め、翌年4月からは大谷大学で教授として教鞭を執ります。1948年には同志社大学にて専任講師、後の助教授職に就き、その後も大阪大学や京都大学でのポジションを歴任しました。特に、1960年からのウィスコンシン大学での留学は彼の視野を大いに広げることとなります。

1967年には京都大学文学部の教授に就任し、1977年から1978年には文学部長及び文学研究科長を務めました。1981年には停年退職を迎え、その後は京都女子大学で教授を務めるなど、教育界に多くの貢献を残しました。1989年には退職し、1990年には勲二等瑞宝章受勲という栄誉を受けています。

著作と研究

今津は多くの著書を持ち、特にアメリカ史に関する研究が著名です。彼の代表的な著作としては、1948年に発表した『現代アメリカ国民史の研究―移民を中心として』、1960年の『アメリカ革命史序説』、1967年の『アメリカ独立革命』などがあります。これらの著作は、アメリカの歴史を日本に紹介し、多くの研究者や学生にとって貴重な資料となりました。

また、彼は多くの編著や共編著にも寄与しており、特に『第一次大戦下のアメリカ 市民的自由の危機』や『市民的自由の探究 両大戦間のアメリカ』といった書籍が評価されています。彼の著作は、アメリカ史の深い理解を促し、また日本の歴史学におけるアメリカ史研究の発展に大きく寄与しました。

翻訳活動

今津はまた、翻訳家としても活動し、ダニエル・J.ブースティンやD.A.シャノンの著作を日本語に翻訳するなど、外国の研究成果を日本における研究環境に取り入れる努力も行いました。これにより、今津の活動はアメリカ史研究の国際化にも寄与したといえます。

晩年と影響

2003年に彼が亡くなった際、彼の業績を悼む声が多く寄せられました。日本におけるアメリカ合衆国史研究の道を開いた今津晃の功績は、今もなお歴史学界で重要な位置を占めています。彼の業績は、新たな世代の歴史学者たちに引き継がれ、アメリカ史を学ぶ上での基礎となっています。彼が残した数々の著作は、未来の研究においても決して忘れられることはないでしょう。

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