仙台市立立町小学校

仙台市立立町小学校について

仙台市立立町小学校は、宮城県仙台市青葉区立町に位置する公立の小学校です。この学校は仙台市において初期に設立された小学校の一つであり、130年以上の長い歴史を誇ります。立町の名前は仙台城下の地域に由来しており、その歴史的背景を感じられる場所にあります。しかし、最近では出生率の低下に伴い、児童数が減少する傾向にあります。

歴史の背後にある物語

立町小学校は1873年（明治6年）に「第七番小学校」として開校しました。当初の位置は立町330番地にあり、最初の児童は272名、仮教師3名が教育を行っていました。この時期、教科は読書、算術、習字の3つが主に取り扱われていました。1876年から1879年までは「啄玉小学校」という名称を使用されていましたが、1894年には元柳町へ新校舎が移転しました。

1949年には現校地である立町70番地に新しい校舎が設立されました。児童数は1900年代初頭から増加し、1944年には歴史上最も多い1,918名に達しました。その後、1960年代から1970年代にかけてはおおむね1,000名前後で推移していましたが、1980年代以降は漸徐に減少し、2006年には268名にまで減少しました。2021年の児童数は201名で、10クラス、教職員数は20名でした。

音楽への情熱と受賞歴

立町小学校は特に音楽活動において、数多くの受賞歴を持つことで知られています。1941年には大東亜音楽コンクールで優勝を果たし、1959年には唱歌ラジオコンクール全国大会で第1位を獲得しました。また、1965年にはNHK合奏コンクールで全国優良校に選ばれ、1971年には宮城県の音楽発表会で最優秀賞を受賞するなど、地域の音楽シーンにおいて重要な学校としての地位を築いてきました。

卒業生の業績

立町小学校は優秀な卒業生を輩出しています。特に著名な卒業生として、詩人で英文学者の土井晩翠がいます。彼の胸像は校内に設置されており、2003年には「土井晩翠校歌資料室」が設けられました。現在の校歌は土井が作詞したものであり、その歌詞には仙台城址や広瀬川の風景が描かれています。彼が転校生として入学した1880年には、仙台師範学校の卒業生である和田経重が校内で教育を行っていました。

現在と未来

立町小学校は長い歴史を重ねてきましたが、児童数の減少といった課題にも直面しています。しかし、音楽活動を通じて地域との繋がりを深めており、これからも地域に根付いた教育を続けていくことでしょう。教育の質を維持しながら、新たな時代に向けた取り組みに期待が寄せられています。

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