仮契約のシンデレラ

私立恵比寿中学のメジャーデビューシングル「仮契約のシンデレラ」：多様なバージョンと時代を超えた人気

2012年5月5日、私立恵比寿中学のメジャーデビューシングル「仮契約のシンデレラ」がDefSTAR Recordsからリリースされました。これは、インディーズ時代を含めると7枚目のシングルとなります。

このシングルは、初回生産限定エー盤、初回生産限定ビー盤、通常盤の3形態で発売されました。初回生産限定盤には、9種類のトレーディングカードからランダムで1枚が封入され、通常盤の初回生産分には、2012年7月1日に日本青年館で開催されたファーストワンマンコンサートの先行予約抽選券が封入されるという特典がありました。

発売後、大きな注目を集め、初動売上は2万枚を記録し、自己最高初動売上を記録しました。オリコンチャートでは、インディーズデビュー以来初めてデイリーチャートで2位を獲得し、週間チャートでも7位というTOP10入りを果たす快挙を成し遂げました。

このシングルの注目すべき点は、その後の展開にもあります。2015年には、テレビ朝日系列の『ミュージックステーション』で「放課後ゲタ箱ロッケンロールMX」が歌唱されました。この際、楽曲中の「MX」（TOKYO MXの略）の部分がテレビ朝日の略称である「EX」に変更されました。同年には『関ジャム 完全燃SHOW』でも「放課後ゲタ箱ロッケンロールEX関ジャムバージョン」が披露され、「EX」への変更に加え、冒頭のコールが「関ジャム！」に変更されるなど、番組独自の演出が加えられました。

さらに近年では、2020年夏頃からTikTokで「推し紹介動画」のBGMとして、この「仮契約のシンデレラ」が倍速で加工されたものが使用され始め、リリースから8年以上経過した現在も再び注目を集めています。

収録楽曲とバージョン

シングルには、表題曲「仮契約のシンデレラ」の他に、「放課後ゲタ箱ロッケンロールMX」、「揚げろ!エビフライ」といった楽曲が収録されています。それぞれの楽曲は、複数のバージョンが存在し、ベストアルバムなどに収録されています。

「仮契約のシンデレラ」: ベートーヴェンの「エリーゼのために」がサンプリングされた楽曲で、ロングバージョン（アルバム『中人』、『中吉』収録）、8人バージョン（ベストアルバム『「中卒」〜エビ中のイケイケベスト〜』収録）、9人バージョン（ベストアルバム『中吉』収録）など、様々なアレンジが制作されています。
「放課後ゲタ箱ロッケンロールMX」: TOKYO MXの番組『エビ中の永遠に中学生（仮）』のエンディングテーマとして使用されました。8人バージョン（ベストアルバム『「中卒」〜エビ中のイケイケベスト〜』収録）も存在します。
「揚げろ!エビフライ」: Remixバージョンが配信限定EP『FAMIEN'18 e.p.』に収録されています。
その他、各楽曲のLess Vocalバージョンも収録されています。また、初回生産限定ビー盤には「歌え!踊れ!エビーダダ!」、通常盤には「結果オーライ」がそれぞれ収録されています。

各楽曲の作詞・作曲・編曲者も異なり、杉山勝彦、前山田健一、渡辺和紀、さつき が てんこもり、田村歩美といった多彩なクリエイターが参加しています。

まとめ

「仮契約のシンデレラ」は、私立恵比寿中学の代表曲として、その高い人気とオリコンチャートでの実績、そして様々なバージョンやメディアでの活用を通して、時代を超えた魅力を放ち続けていると言えるでしょう。楽曲そのもののクオリティはもちろん、その後の展開や再評価も含め、まさに「シンデレラ」ストーリーのような軌跡を辿ったシングルと言えるのではないでしょうか。

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