仮面ライダー1号 (映画)

仮面ライダー1号

『仮面ライダー1号』（かめんライダーいちごう）は、2016年3月26日に全国の東映系劇場で公開された特撮映画です。この作品は、仮面ライダー45周年を記念する特別なプロジェクトの一環として製作され、40年以上前から続くシリーズの原点を辿る作品として位置づけられています。キャッチコピーは「原点にして頂点。爆音あげて蘇れ！ ライダー変身!!」です。

概要

この映画は、初代仮面ライダーである本郷猛を演じる藤岡弘が主人公として登場します。藤岡が仮面ライダーの劇場版に出演するのは1972年の『仮面ライダー対じごく大使』以来、44年ぶりのこととなります。東映プロデューサーの白倉伸一郎は、藤岡に単独主演を果たしてほしいとの思いから本作が制作されたと語っています。

『仮面ライダーゴースト』に登場するキャラクターも本作に登場し、物語は新旧ライダーの交差する様子が描かれています。また、映画のストーリーは『ゴースト』テレビシリーズの第20話と第21話の間に位置するエピソードとされており、複雑に絡み合う出来事が展開されています。

ストーリー

映画の舞台は、悪の組織ショッカーが本郷猛によって壊滅されてから約50年が経過した世界です。ショッカーの残党たちとの戦いを続けている本郷は、かつての師立花藤兵衛の孫娘である立花麻由が地獄大使を復活させるために狙われていることを知り、日本に帰国します。現代の仮面ライダーたち、天空寺タケルと深海マコトと出会った本郷は、彼らに「何のために戦うのか」と問いかけつつ、麻由を守るために行動を開始します。

しかし、本郷自身は長年の戦闘により体に深刻なダメージが蓄積されており、限界が近づいています。一方で、ショッカーの残党の内部抗争から「ノバショッカー」という新たな組織が誕生し、こちらも本郷と麻由を敵視します。ノバショッカーは、経済による支配を狙い、麻由の体内に隠されたアレクサンダー眼魂を手に入れるために策略を巡らせます。この三つ巴の戦いが、物語の主軸となっています。

物語のクライマックスでは、本郷の持つ人間愛と使命感が試され、人間の自由と平和のために戦う男としての成長が描かれます。果たして、本郷の物語は終章を迎えるのか、それとも新たな伝説の始まりとなるのか。その答えは、映画を観た者のみが知ることができます。

主要キャラクター

本作にはオリジナルキャラクターが大きく関わっており、立花麻由は本郷の師の孫娘であり、物語のキーパーソンとなります。サポートキャラクターとして現れる仮面ライダーたちも、ストーリーを盛り上げます。また、敵キャラクターの一人には地獄大使が登場し、敵勢力の中核をなしています。

制作背景

この映画は、仮面ライダーシリーズの45周年を記念した作品として、多くの製作陣とスタッフの協力により実現しました。藤岡弘が企画の段階から深く関わり、新たな仮面ライダーの姿に命を吹き込むために、5か月間をかけて脚本が完成しました。これにより、シリーズの原点を大切にしながら新しい視点を加えることに成功しました。

評価

本作は公開後、さまざまなメディアに登場し、特撮ファンから高い評価を得ました。藤岡の存在が大きな話題となり、彼の役割は単なる主演にとどまらず、仮面ライダーの象徴としての位置付けを再確認させるものとなりました。

このように『仮面ライダー1号』は、過去の象徴と未来の夢を結びつけ、さらなる時代を超えるヒーロー像を描いた作品となっています。

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