仲木之植

仲木 之植の生涯と業績

仲木之植（なかき これたね、1848年8月1日 - 1900年9月28日）は、日本の陸軍軍人で、最終的には陸軍少将に昇進した。彼は正四位、勲二等功四級を受章したことでも知られる。通称は常太郎であり、彼の人生は日本の急速な近代化の時期と重なる。

出生と初期の経歴

仲木之植は長門国阿武郡椿郷松下村（現在の山口県）で、父の多々羅久道のもとに生まれた。彼の軍歴は、幕末の動乱に始まり、馬関戦争や四境戦争に参加。戊辰戦争では、奥羽征討を命じられて仙台へ向かった。このような経験が、彼の後の軍人としての成長に大きく寄与した。

明治維新後のキャリア

明治維新が進んだ後、仲木は御親兵に入隊し、軍歴を重ねた。明治7年11月には陸軍少佐に昇進し、その後は西南戦争において山田顕義が指揮する別働第2旅団で大隊を指揮した。しかし、水越の戦いで負傷し、戦場を離れることとなった。

陸軍での昇進と役職

明治14年2月には陸軍中佐に昇格し、その後も歩兵第8連隊長や歩兵第7連隊長、近衛歩兵第2連隊長、歩兵第4連隊長を歴任した。明治22年4月には陸軍大佐に昇進し、日清戦争では歩兵第4連隊長として出征した。その戦後の明治29年3月には陸軍少将に昇進し、台湾守備混成第1旅団長として新たな役職を担った。

後年の活動と死去

さらに明治30年4月には第12師団の第4代師団長に就任し、その後歩兵第12旅団長としても活躍した。明治33年4月には予備役に編入され、そのわずか5か月後の9月28日に生涯を閉じた。

また、仲木之植は明治32年6月19日に森鷗外が門司港を訪れた際、黒木為禎中将や井上光中将と共に挨拶を交わしたエピソードでも知られている。

参考文献

彼の業績や生涯については、複数の文献が存在する。

• - 『陸海軍将官人事総覧 陸軍編』 芙蓉書房出版、1993年、26頁。
• - 『福岡連隊史』 秋田書店、1974年、77頁。
• - 『国史大年表 第七巻』 平凡社、1941年、275頁。
• - 『明治過去帳: 物故人名辞典』 東京美術、1971年、106頁。
• - 『鴎外（46）』 森鴎外記念会、1990年、252頁。

仲木之植は日本陸軍における重要な人物であり、その業績は今なお多くの人々に記憶されている。

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