仲條正義

仲條 正義（なかじょう まさよし）

仲條正義は、1933年5月4日に東京都に生まれ、2021年10月26日に逝去した日本の著名なグラフィックデザイナーです。彼は女子美術大学で客員教授を務め、長いキャリアの中で数多くの影響力のある作品を生み出しました。

経歴

東京都で育った仲條は、千葉県立匝瑳高等学校を経て東京芸術大学美術学部図案科を卒業しました。在学中には、福田繁雄や江島任といった同級生がいて、彼らは「芸大三羽烏」と称されました。1956年には資生堂の宣伝部に入社し、3年の在籍後に退社します。

その後、1959年に河野鷹思を中心に立ち上げられたデザイン会社「デスカ」に参加し、福田らと共にフリーランスデザイナーとして活動を開始しました。1961年に仲條デザイン事務所を設立し、資生堂、松屋銀座、東京都現代美術館などのクライアントとともにグラフィックデザインの分野で確固たる地位を築いていきました。

2007年からは女子美術大学で客員教授に就任し、教育の分野でも貢献しました。また、2011年までは資生堂のPR誌「花椿」のアートディレクターを務め、そのデザインセンスを発揮しました。

彼は、紫綬褒章や旭日小綬章、東京ADC会員最高賞、毎日デザイン賞、東京TDC会員金賞など、数多くの賞を受賞し、グラフィックデザイン界での業績は広く認知されています。

仲條は、2021年に肝臓がんにより、自宅で88歳で亡くなりました。彼の死は多くの人々に衝撃を与え、彼の仕事が今も多くの人に影響を及ぼし続けていることを示しています。

著書や作品

仲條正義は、数多くの著書や作品集も手がけています。代表的な書籍には、1994年に発行された『ggg books 15 仲條正義 (世界のグラフィックデザイン)』や、1995年の『GINZABOUT 1975-1995』があります。また、作品集『仲條正義の仕事と周辺 Director and designer scan 6』や『仲條正義展 忘れちゃってeasy思い出してcrazy』なども彼のデザイン哲学やスタイルを知る上で重要な資料となっています。

さらに、仲條は広範なデザイン業務を行い、その中には細見美術館や資生堂パーラー、東京都現代美術館のロゴデザインも含まれています。その作品は、その品質と独自性から日本国内外で高い評価を受け続けています。

最後に

仲條正義の仕事は、単なるデザインを超え、時代を映し出す文化的なアイコンとなっています。彼の影響力は今なお色濃く残っており、これからも多くのデザイナーやクリエイターにインスピレーションを与え続けることでしょう。彼の業績は、日本のグラフィックデザインの未来を切り開く重要な礎となっています。

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