仲間たち (なかまたち)
1964年3月14日に公開された
日活制作の日本のミュージカルドラマ
映画。
柳瀬観が監督を務め、高度経済成長期を生きる若者たちの夢、恋愛、友情、そして困難に立ち向かう姿を描いた青春
映画である。
物語
東北地方から上京し、トラック運転手として働く松本光弘は、ある日、バスの車掌である木村節子と出会い、その都会的で溌剌とした魅力に強く惹きつけられる。節子が乗客とのトラブルに巻き込まれた際、光弘が機転を利かせて彼女を助けたことをきっかけに、二人は急速に心を通わせ、親密な関係へと発展していく。
光弘は節子とのデートの帰り道、故郷を同じくする友人、舟田和吉が営む小さな団子店に節子を連れて立ち寄る。和吉は節子の顔を見た瞬間、激しい衝撃を受ける。なぜなら、節子は彼が長い間、誰にも打ち明けることなくひっそりと慕い続けた女性であったからだ。和吉は自らの感情を懸命に抑え込み、二人の幸福を願い、陰ながら彼らの関係を見守ることを心に誓う。
一方、将来に確固たる目標を持つ光弘は、自身のトラックを購入するという夢を叶えるため、休日返上で働き詰める日々を送る。彼の仕事への情熱は、時に節子との時間をも削り、節子は光弘との間に少しずつ心の距離が生じ始めているのを感じ取るようになる。互いの想いがすれ違い始めた矢先、この3人の若者の運命を大きく揺るがす、思いもよらない出来事が突如として発生する。彼らはこの試練を乗り越え、それぞれの未来を切り開くことができるのだろうか。
スタッフ
本作は、以下のスタッフによって制作された。
監督: 柳瀬観
脚本: 中島丈博, 吉田憲二
企画: 笹井英男
撮影: 峰重義
美術: 横尾嘉良
音楽: 遠藤実
録音: 沼倉範夫
照明: 安藤真之助
編集: 鈴木晄
スチル: 坂東正男
助監督: 木下喜源
製作主任: 園山蕃里
色彩計測: 森勝
現像: 東洋現像所
キャスト
個性豊かな俳優陣が顔を揃えた。
松本光弘:
浜田光夫
木村節子:
松原智恵子
舟田和吉: 舟木一夫(コロムビア)
運送店運転手A:
藤竜也(新人)
平山冴子:
松尾嘉代
運送店助手・勉:
堺正章
運送店運転手・斉藤: 大町文夫
運送店配車係・堀江: 天坊準
運送店運転手・鈴木:
内藤武敏
ふみ:
田中筆子
運送店運転手・谷口: 市村博
病院の医師: 鴨田喜由
健二: 杉山元
バス運転手A:
榎木兵衛
運送店運転手B: 木下雅弘
木村繁一: 石丘伸吾
珍来軒主人・留造: 二木草之助
バー女給・コユキ: 水森久美子
バス車掌: 谷崎信江, 浜川智子, 北城ヤス, 勝又道子
珍来軒店員・良坊: 桂小かん
田辺昭知と
ザ・スパイダース (かまやつ・ヒロシ, 井上高之)
中古車店の主人:
桂小金治
とよ:
飯田蝶子
運送店主人・酒井:
菅井一郎
神山勝
志方稔
守屋徹
清水千代子
秋山耕志
渡辺克明
林家三平
光沢でんすけ
菊田一郎
河瀬正敏
鈴木俊子
加野敬子
渡辺節子
恩田恵子
大谷木洋子
主題歌
舟木一夫が歌う以下の楽曲が作品を彩った。
「仲間たち」
作詩:
西沢爽
作曲:
遠藤実
「僕の眼玉に雨が降る」
作詩:
西沢爽
作曲:
遠藤実
「夜更けの街の物語」
作詩:
西沢爽
作曲:
遠藤実
「あゝ青春の胸の血は」
作詩:
西沢爽
作曲:
遠藤実
同時上映
『浅草の灯 踊子物語』