任永信

任 永信（イム・ヨンシン）の生涯と業績

任永信（イム・ヨンシン、朝鮮語: 임영신）は、1899年12月22日に生まれ、1977年2月17日に亡くなった韓国の女性政治家である。彼女は初代の商工部長官や第2代の国会議員として、韓国史に名を刻んだ人物であり、その影響は今なお広がっている。彼女の本貫は豊川任氏で、号は承堂（スンダン）であり、英語名はルイズ・イム（Louise Yim）である。

幼少期と教育

任永信は全羅北道錦山郡（現在の忠清南道錦山郡）に生まれ、キリスト教の影響を受けて成長した。彼女は1918年に天安の良垈学校で教師としてのキャリアを開始し、1919年には全州で三・一運動に参加。これが彼女の政治家としての道のりの第一歩となった。

彼女はその後、日本の広島基督女子専門学校で学び、1921年から1922年にかけて公州の永明女学校と梨花学堂で教師として働いた。1925年から1931年には南カリフォルニア大学で学び、その後大学院を卒業した。教育者としての彼女のキャリアは、国内外で高く評価された。

政治家としての活動

任は1933年から朝鮮キリスト教女子青年会連合会の総務を務め、1935年からは中央保育学校の経営に携わる。1941年には中央保育学校代表として朝鮮臨戦報国団に参加し、1942年には婦人隊の指導委員に就任した。

1945年10月、彼女は中央女子専門学校を設立し、初代校長に就任。その後、1946年には中央女子大学を設立し学長となる。1948年に中央大学校に改編されると、再び学長として学問の発展に寄与した。さらに、1953年からは中央大学校総長として長きにわたってその職務を全うし、1961年からは中央文化学院の理事長を務めた。

政治活動においても、任は目覚ましい功績を残した。1945年に大韓女子国民党を設立し、党首として女性の政治参加を促進。1946年には新設された南朝鮮大韓国民代表民主議院の議員となり、国際連合の会議にも韓国代表として参加した。彼女の活動は、女性の権利や政治的地位向上につながる重要な一歩であった。

後の活動と死去

1948年に商工部長官に任命されるが、1949年の国会議員補選時に起きた涜職事件によって起訴される。ここで一時期は政治の表舞台から退くことになるが、1950年の第2代総選挙において再選された。

その後の彼女は、1961年から大韓女子青年団団長や、1963年から民主共和党総裁顧問などさまざまな役職を歴任し、1971年まで民主共和党の顧問として活動を続けた。1977年に彼女は壮年で亡くなり、その遺骨は中央大学校の校庭に埋葬された。

任永信の生涯は、教育者であり、政治家であった彼女が韓国に与えた影響を物語っている。彼女の努力は、現在の韓国においても女性の地位向上や教育の重要性を強調する象徴となっており、多くの人々に敬意を表され続けている。

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