伊勢 (戦艦)

戦艦伊勢の概要

戦艦伊勢（いせ）は、日本海軍の伊勢型戦艦の先頭艦として知られています。当初は扶桑型戦艦の一艦として計画されていましたが、扶桑型の設計上の問題点が浮かび上がったため、新たに伊勢型としての設計が行われました。実際には、航空戦艦としても知られ、戦後の海上自衛隊にもその名は受け継がれました。

建造と艦歴

伊勢は1914年に海軍省によって命名され、1915年に建造が開始されました。1916年の進水を経て、1917年に竣工しました。その後も様々な演習に参加しながら実戦部隊としての地位を固めていきます。特に1922年には、天皇の御召艦としての役割も果たしました。

デザイン面では扶桑型の改良型として、世界水準の防御力と性能を持つ船体に仕上がりましたが、同時期にイギリスではクイーン・エリザベス級[[戦艦]]が登場し、比較されることとなります。さらに、装甲力の強化を目指して1930年代には近代化改装が施され、艦の能力は高められました。これにより、1940年時点でも戦艦としての性能は現役を十分に保っていました。

太平洋戦争期の役割

太平洋戦争の開戦時、伊勢は第一艦隊の一翼を担い、南雲機動部隊と共に行動しました。戦争初期には真珠湾攻撃の支援を行った後、1942年には波長1.5 mの試作電探を装備し、アリューシャン諸島方面へ出撃しましたが、交戦する機会には恵まれませんでした。

戦局が厳しくなる中で、伊勢は航空戦艦に改装され、1944年には実際に航空機を搭載する任務に移ります。最初の任務はトラック島への物資輸送であり、戦艦としての威力を持ちながらも、空母的な運用も行うようになりました。

レイテ沖海戦

1944年のレイテ沖海戦においては、小沢機動部隊に参加しましたが、空母機動部隊と連携するものの、航空機の発進には至りませんでした。しかし、対空戦闘での功績を残し、多くの敵機を撃墜しました。戦闘の途中では艦が浸水するなどの被害を受けましたが、伊勢は戦いを続けました。

終戦後の運命

戦争が終わると、伊勢は一旦引き揚げられましたが、最終的には解体の運命を辿ることとなります。解体作業は1946年から行われ、1950年から1951年にかけて艦体自体の解体が完了しました。戦艦としての功績が残る一方で、伊勢の名は護衛艦として生き続けています。

まとめ

戦艦伊勢は、その設計と改装により航空戦艦としても知られ、戦局の厳しい中での多くの任務を果たしてきました。歴代艦長たちから多くの指導者や指揮官を輩出し、海軍の伝説の一部として今も語り継がれています。

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