伊勢崎賢治

伊勢崎賢治

伊勢崎賢治（いせざき けんじ）は、1957年7月6日生まれの平和学の研究者です。東京外国語大学の名誉教授として、国際平和のための教育や研究に従事し、特に自衛隊の役割について考えている活動家でもあります。彼は「自衛隊を活かす: 21世紀の憲法と防衛を考える会」の呼びかけ人として、平和と防衛の交差点で議論を重ねています。

経歴

伊勢崎は1976年に東京都立立川高等学校を卒業後、1980年に早稲田大学理工学部建築学科を卒業しました。その後、同大学の大学院に進学し都市計画を専攻しました。1982年にはインドに留学し、ソーシャルワークを学びました。インドでは世界最大のスラムに住み込み、地域の改善を目指すコミュニティー・オーガナイザーとして活動しました。

帰国後は国際NGO「プラン・インターナショナル」に入職し、アフリカのシエラレオネ、ケニア、エチオピアで農村総合開発を指揮しました。さらに、国際連合平和維持局においても国際的な平和活動に従事しました。その後、学界に戻り、立教大学や東京外国語大学で平和構築や紛争防止の講座を持ちました。

活動内容

彼の活動は、多岐にわたりますが、特に紛争地域での武装解除や社会復帰プロジェクトに注力しています。2003年から2005年には、日本が主導したアフガニスタンにおける武装解除を指揮し、その手法や経験が他国でものちに適用されるようになりました。また、国際連合のシエラレオネ派遣団で内戦後の国の再建にも寄与しました。

彼の社会活動も活発で、特定非営利活動法人の理事として難民支援や紛争予防に取り組んでいます。伊勢崎賢治は、学生時代に空手を学びつつも、身体的集団行動に対する苦手意識を持っていたことを明かしています。そして、45歳の頃からトランペットを始めるなど、音楽活動にも情熱を注いでいます。

著書

伊勢崎は数多くの著書を著しており、主なものには『インド・スラム・レポート』や『武装解除――紛争屋が見た世界』、さらには『日本人は人を殺しに行くのか 戦場からの集団的自衛権入門』などがあります。これらの書籍では、現場経験に基づいた洞察を提供し、読者に国際問題への理解を促しています。

メディア出演

彼はメディアにも頻繁に登場し、特に「情熱大陸」や「世界一受けたい授業」などの番組に出演し、紛争解決の第一人者としてその見解を広めています。映画『戦車闘争』にも出演し、彼の活動がドキュメンタリーとして取り上げられることもあります。

結論

伊勢崎賢治は、国内外で紛争の解決に底力を発揮する一方で、平和教育や国際協力の重要性を訴え続けています。彼の活動は、現場での経験を活かし、多くの問題解決に挑む姿勢にあふれています。平和と安全に関する彼の考察は、今後も多くの人々に影響を与えることでしょう。

もう一度検索