伊号第百二十三潜水艦

伊号第百二十三潜水艦について

伊号第百二十三潜水艦（いごうだいひゃくにじゅうさんせんすいかん）は、大日本帝国海軍が誇った潜水艦の一隻です。この艦は、伊百二十一型潜水艦の3番艦として製造され、かつての艦名は伊号第二十三潜水艦でした。艦の歴史は、1921年の艦艇補充計画に始まり、1925年の起工を経て、1928年4月28日に正式に竣工しました。

艦は呉鎮守府に所属し、竣工直後に横須賀鎮守府の防備隊第9潜水隊に編成されました。その後、艦隊は数度の再編を経て、1938年に伊号第百二十三潜水艦と改名されました。1941年の太平洋戦争開戦時、伊123は姉妹艦の伊124とともに戦闘任務へ赴き、不運な事に艦載の一部機器に故障が発生し、様々な戦闘に苦しむことになります。

艦の戦歴は、まず1941年11月に海南島の三亜に寄港し、フィリピンの戦いにおいては唯一の潜水艦として出動しました。しかし、横舵の故障により十分な戦闘能力を発揮することができず、12月1日に出撃するも、周囲の状況が厳しくなっていきました。特に彼の艦は、爆雷攻撃を受けつつも命中音を聞く場面があり、戦場での命を賭けた戦闘が続きました。

1942年に入ると、伊123はダバオを出発し、オーストラリア方面の哨戒活動に従事しました。この過程で、いくつかの戦果を上げましたが、特に有名な事件はダーウィン沖での攻撃です。魚雷を発射し、命中音を聞いた艦は一時的な勝利を収めますが、同時期に姉妹艦の伊124が沈没する厳しい運命を背負うことになりました。

その後、伊123は数回の艦隊移動を経て、1942年5月に再度クェゼリン付近で活動を行いますが、艦の運命は不運な方向に向かっていきました。同年8月にはガダルカナル島の戦闘が激化し、伊123もその渦中に巻き込まれます。最終的にこの艦は、サボ島東方海域での米軍の攻撃により消息を絶ち、乗員全員が戦死するという悲劇的な結末を迎えました。

艦長としても精力的に指揮を執った中井誠少佐は、この艦とともに戦う運命を共有し、最期を迎えました。伊号第百二十三潜水艦の撃沈総数は1隻、全体トン数は1,525トンであり、その名は戦史に刻まれることになります。

この艦に歴代艦長を努めた者たちも多く、彼らの指揮により艦は多くの戦歴を重ねました。艦の生涯とその雄姿は、今も多くの海軍ファンや歴史愛好者に語り継がれています。伊号第百二十三潜水艦の物語は、戦争の悲劇と艦を支えた人々の勇気を示すものとなっています。

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