伊奈祐介

伊奈 祐介（いな ゆうすけ）棋士のプロフィール

伊奈祐介氏は1975年12月18日生まれ、神奈川県逗子市出身の将棋棋士です。彼は小林健二九段の門下生であり、棋士番号228を持っています。1998年に四段に昇段し、プロ入りを果たしました。これ以降、彼は数多くの棋戦に参加し、その才能を発揮してきました。

棋歴のハイライト

伊奈氏は、プロ入りから多くの経験と実績を積んできました。1998年4月に四段に昇段した際、彼は奨励会三段リーグで2度次点（3位）になることでフリークラスの四段の権利を得た初めての棋士となりました。彼は第12期竜王戦6組で昇級者決定戦の決勝に進出するも敗れましたが、その後も様々な棋戦で活躍しました。

1999年度には第18回全日本プロ将棋トーナメントで、米長邦雄や深浦康市、佐藤康光といった著名な棋士に勝利し、ベスト8に進出しました。続く2001年度には、竜王戦6組のランキング戦で4回戦で渡辺明を破るという快挙を成し遂げ、順調にC級2組への昇級を果たしました。さらにその年の決勝でも松尾歩を破り、6組で優勝し、決勝トーナメントにも進出しました。

2002年度の竜王戦5組では昇級者決定戦へ進出しましたが、渡辺明に敗れ、昇級を逃しました。仮に昇級していたら、彼の昇進はさらに加速したことでしょう。また、第29期棋王戦では初出場となり、2回戦で米長を破る嬉しい結果も得ました。

昇段と降級

伊奈氏は2007年度の竜王戦5組で優勝し、4組に昇級しました。この瞬間、彼は棋士としての地位を確立することとなります。その翌年度、竜王戦4組での準優勝も果たし、3組に昇級したことで六段昇段を達成しました。

しかし、2013年度にはC級2組順位戦で7敗を喫し、フリークラスへの降級が決まります。これは、フリークラスから順位戦経験後に再びフリークラスになる初のケースとなりました。彼は2014年度の王位戦で予選決勝に進出したものの、リーグ戦では3連敗に終わりました。

引退へ

2024年3月31日、伊奈氏は順位戦への昇級に成功せず、王将戦や竜王戦に絞られることになりました。王将戦では早々に敗退し、竜王戦での残留を目指しましたが、最終的には全敗に終わり、6組に降級となりました。2024年5月10日をもって引退が決まりました。

棋風と人間性

棋風としては居飛車を主に指し、矢倉や相掛かりを好むスタイルを持ち、終盤においては粘り強い戦い方が見受けられます。プライベートでは、囲碁棋士の妻を持ち、義弟には渡辺明がおり、棋士として互いに影響し合っていることでも知られています。敬意を払う姿勢は彼の大きな特徴であり、年下でも尊重する姿勢が彼の人格を形作っています。

伊奈祐介氏は、その道のりを経て、多くの経験と実績を持った棋士として、多くの将棋ファンに愛され続けるでしょう。

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