伊東祐之 (飫肥藩主)

伊東祐之（いとう すけゆき）

伊東祐之は、江戸時代中期の大名であり、日向国飫肥藩の第7代藩主を務めました。第6代藩主・伊東祐永の九男として、江戸の藩邸で生まれました。元文4年（1739年）に父・祐永が亡くなったため、家督を継ぎ、藩主となりました。当時の飫肥藩では、荒川稲の栽培が奨励され、また、町人による渡船や踊りの興行が盛んに行われるなど、文化的な発展も見られました。

寛保2年（1742年）には、江戸で大規模な洪水（寛保二年江戸洪水）が発生し、西国の大名たちは幕府の命により手伝い普請に参加しました。祐之もその一人として、復旧作業に尽力しました。

しかし、延享元年（1744年）9月2日、祐之はわずか18歳という若さで亡くなりました。跡を継ぐべき実子がいなかったため、兄である伊東祐隆が養子として迎えられ、家督を継ぐこととなりました。

系譜

父: 伊東祐永
母: 伊東祐実の養女（伊東祐崇の娘）

* 養子: 伊東祐隆（実兄）


伊東祐之は若くして亡くなったため、藩主としての在任期間は短いものでしたが、その短い期間の中でも、藩の発展に貢献した人物として知られています。特に、荒川稲の普及や町人文化の発展は、祐之の時代の功績として語り継がれています。また、寛保の洪水における手伝い普請への参加は、大名としての責任を果たした証と言えるでしょう。

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