伊藤亜和

伊藤 亜和（いとう あわ）

日本の文筆家、エッセイスト、モデル、ラジオパーソナリティ。1996年10月13日生まれ。

来歴

神奈川県横浜市に生まれる。日本人の母と、セネガル出身でイスラム教徒の父を持つ。神奈川県立金沢総合高等学校を卒業後、学習院大学文学部フランス語圏文化学科に進学し、同大学を卒業した。大学ではフランス語圏の文化を専攻し、卒業論文では「アフリカ呪物研究〜芸術ならざるものの鑑賞〜」と題したユニークなテーマに取り組んだ。

文筆活動

大学卒業後、オンライン投稿プラットフォームnoteでのエッセイ発表を開始した。中でも、2023年の父の日に公開された「パパと私」というエッセイが、X（旧Twitter）を中心にインターネット上で大きな注目を集めることとなった。この作品は、娘の視点から父との関係や自身のアイデンティティについて率直に綴られており、その独特な感性や表現力が、ジェーン・スー氏や糸井重里氏といった著名人を含む多くの読者から高い評価を受けた。この反響をきっかけに、文筆家としての活動が本格化していく。

「パパと私」は、noteが主催する「創作大賞2023」のエッセイ部門において、KADOKAWAが提供するメディアワークス文庫賞を受賞した。この受賞は、彼女の文才と社会的な関心を集める力が高く評価されたことを示している。

2024年6月14日には、自身のこれまでの歩みや思考を綴ったデビュー作となるエッセイ集『存在の耐えられない愛おしさ』をKADOKAWAより上梓。続いて同年11月には、晶文社から2作目のエッセイ集『アワヨンベは大丈夫』を刊行し、精力的に執筆活動を展開している。

また、複数の媒体で定期的な連載コラムを担当している。

note「言葉」（2023年9月 - ）
web TRIPPER「ジェーン・スー 伊藤亜和：往復書簡 日々の音沙汰」（2024年11月 - ）
りぼん「もじもじダイアリー」（2024年12月 - ）
CREAウェブサイト「魔女になりたい」（2024年12月 - ）
晶文社スクラップブック「アワヨンベは大丈夫」（2023年8月 - 2024年7月、書籍化先行連載）
きらきらシニアタイムス「山男とじょっぱり女、時々、あやしい孫」（2023年8月 - 12月、連載終了）

人物と多様な活動

伊藤亜和氏は、文筆活動の傍ら、モデルやラジオパーソナリティとしても活躍し、その多才な一面を見せている。ラジオでは、ポッドキャスト番組「伊藤亜和のお手上げラジオ」を継続的に配信しているほか、ニッポン放送のレギュラー番組「伊藤亜和と佐伯ポインティの地球潜伏通信」を担当している。過去には「オールナイトニッポン0(ZERO)」への単発出演や、「武田砂鉄のプレ金ナイト」（TBSラジオ）、「パンサー向井の＃ふらっと」（TBSラジオ）などの番組にゲストとして招かれている。テレビ番組では「みんな革命家（仮）」（フジテレビ）や「ABEMA Prime」にも出演経験がある。2024年には映画『ライフ・イズ・ビューティフル・オッケー』にも出演した。

彼女の人物像は、その率直でユニークな言動からも垣間見える。例えば、かつてバニーガールとしてアルバイトをしていた経験を公にしている。趣味はクリアファイルを集めることや、他人のメモを収集することだと語っている。また、津軽三味線を演奏できるという特技も持つ。高校時代には、匿名掲示板「2ちゃんねる」（現在の5ちゃんねる）のVIP板に自身の顔画像を投稿したことがあると明かすなど、インターネット文化への造詣も深い。熱烈な椎名林檎氏のファンであることも公言しており、その音楽からの影響も考えられる。幼少期には横浜少年少女合唱団に所属していた（42期団員）経験もある。

これらの多様なバックグラウンドや経験が、彼女の書く文章や発信する言葉に深みと独自性をもたらしている。今後のさらなる活躍が期待される。

主な著書

『存在の耐えられない愛おしさ』（2024年6月、KADOKAWA）
『アワヨンベは大丈夫』（2024年11月、晶文社）

外部リンク

X（旧Twitter）
Instagram
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