伊藤明日香

伊藤明日香（いとう あすか）は、1982年3月16日生まれの元女流棋士です。東京都渋谷区出身で、日本将棋連盟に所属していました。女流棋士番号は18（旧36）です。

彼女は、プロ棋士である伊藤果八段を父に持ち、将棋界初の父娘プロ棋士として注目されました。しかし、将棋を最初に教えたのは父親ではなく母親だったというエピソードがあります。父親である伊藤果八段が出演した将棋講座ビデオでは、アシスタントとして出演し、親子共演を果たしました。

女流棋士としての道のりは決して平坦ではなく、2005年に女流王将戦で本戦入りを果たし、プロ入りから10年の歳月を経てようやく女流1級に昇級しました。これは当時、女流棋士の初昇級までの最長記録であり、その苦労が伺えます。後にこの記録は坂東香菜子によって更新されました。

伊藤明日香は、女流棋士会の役員としても活動し、2005年6月から2007年5月、2008年5月から2009年3月、そして2015年6月からの計3回、役員を務めました。また、将棋の普及活動にも積極的に取り組み、サテライトカルチャー・ジャパン主催の銀河戦では、記録係として大会運営を支えました。第13期と第15期の決勝では記録係を担当するなど、裏方としての活動にも尽力しました。

しかし、2009年3月31日、女流棋士総則の降級点規定により、女流棋士を引退することになりました。これは、成績不振が続いた女流棋士を強制的に引退させる規定であり、伊藤明日香は神田真由美とともに、この規定による初の引退者となりました。通算成績は22勝99敗です。

引退後、伊藤明日香は将棋連盟の裏方として、将棋の普及活動に携わっています。女流棋士としての活動を終えた後も、将棋界を支え続けているのです。

昇段履歴

1993年04月：女流育成会入会
1995年04月：女流2級
2005年04月：女流1級（女流王将戦本戦入り）
2009年03月31日：引退（女流棋士の降級点規定による）
2009年04月：女流初段（引退女流棋士の昇段規定による）

関連項目

将棋の女流棋士一覧

外部リンク

伊藤明日香｜女流棋士データベース｜日本将棋連盟
伊藤明日香 (@asuka_m16) - X（旧Twitter）

もう一度検索