伊陸村

伊陸村（いかちそん）

概要

伊陸村は、かつて山口県玖珂郡に存在した村です。1954年3月に柳井市に編入合併し、その歴史を閉じました。現在では柳井市伊陸地区としてその名残をとどめています。しかし、その読みの難しさから、中国地方でも有数の難読地名として知られています。

地理

伊陸村は、周囲を山々に囲まれた盆地の中に位置しています。村の北側には、柳井市最高峰である氷室岳がそびえ立ち、その雄大な姿は村のシンボルとなっています。盆地の中心部から東側は由宇川水系、西側は島田川水系に分かれており、豊かな自然環境が特徴です。この地理的な特性から、内陸性気候が見られ、夏は暑く、冬は寒さが厳しい傾向にあります。

歴史

江戸時代には、長州毛利藩の支藩である岩国吉川藩の領地であり、玖珂代官所の管轄下に置かれていました。1889年（明治22年）の町村制施行により、伊陸村は単独で自治体を形成しました。しかし、1954年（昭和29年）には、日積村、柳井町、新庄村、余田村と合併し、新たな柳井市が発足。これにより、伊陸村は歴史の表舞台から姿を消すことになりました。

字

伊陸村には、以下の字が存在していました。

長野、木部、北畑、中村、宗兼、門前、宮ヶ原、旭、久可地、丸山、藤ノ木、大ノ口（上,中,下）、大迫、竹常、奥畑、泉

これらの字は、現在も柳井市伊陸地区の地名としてその名残をとどめており、地域の歴史を語る上で重要な要素となっています。

著名な出身者

伊陸村出身の著名人として、以下のような人物が挙げられます。

河田嗣郎 - 元大阪商科大学学長であり、フランシス・フクヤマ（ジョンズ・ホプキンズ大学教授）の祖父としても知られています。
硲俊聡 - 元山口県会議長、衆議院議員、そして伊陸村長を務めた人物です。

これらの人物は、それぞれの分野で大きな功績を残しており、伊陸村の誇りとなっています。

関連項目

山口県の廃止市町村一覧

外部リンク

柳井市のあゆみ〜伊陸地区

伊陸村は、その短い歴史の中で、地域の文化や人々の暮らしを育んできました。現在は柳井市の一部としてその歴史を継承しており、難読地名としてだけでなく、その豊かな自然と歴史に触れることができる地域として、多くの人々に知られています。

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