伏見五郎

伏見 五郎 - 1969年のプロ野球選手

伏見五郎（ふしみ ごろう、1919年 - 1945年5月）は、北海道函館市に生まれた野球選手で、ポジションは捕手でした。彼の野球人生は短いものでしたが、彼の存在は北海道の野球界において一定の影響を与えました。ここでは、彼の背景や選手としてのキャリア、そして戦争での悲劇的な運命について詳しく紹介します。

生い立ちと少年時代

伏見五郎の父、伏見勇蔵もまた野球界で知られる選手で、函館太洋倶楽部において活躍していました。家族の影響を受け、彼は早い段階から野球に親しみ、地元の函館中学校を卒業後、1937年にプロ入りを果たします。この年、イーグルスに入団しましたが、彼の実力が発揮されるのはほんの数年後のことでした。

プロ野球キャリア

1939年、伏見はバッキー・ハリスの退団を受けてイーグルスの正捕手となります。しかし、同年限りで退団し、その後は函館太洋倶楽部に移籍しました。彼の移籍は、他の選手との競争やチームのニーズによるものでした。函館太洋倶楽部では、前キャッチャー久慈次郎が試合中に不幸にも亡くなったため、彼は正捕手としての責任を担うこととなります。

1940年には、全道樺太実業団野球大会が開催されました。この大会は久慈の死後初のものであり、彼にとっても特別な意義を持つものでした。大会中、全旭川との試合では延長27回という驚異的な対戦を経て、3-2で勝利。彼の活躍はチームに貢献し、記憶に残るものとなりました。

戦争と最期

その後、伏見は応召され、1945年にはフィリピンのメレヨン島で戦死しました。彼の若き才能は、ここで終わりを迎えてしまったのです。戦後、彼の名は東京ドーム内にある鎮魂の碑に刻まれ、多くの人々にその功績が語り継がれています。

昔と今

伏見五郎の生涯は短かったものの、彼の業績は今も功績として語り継がれています。北海道出身の選手として、彼は地域の野球振興に貢献した一人でした。また、彼の父もまた野球界の一員として名を馳せており、世代を超えた野球の伝統があったことを示しています。彼を知る人々の中で、その記憶は決して忘れ去られることはないでしょう。彼の足跡は、北海道の野球史において今なお語り継がれています。

まとめ

若き日にして終戦の悲劇に直面した伏見五郎。その人生は波乱に満ちたものでしたが、彼の捕手としての才能と情熱は今でも多くの人に影響を与えています。彼の名は、日本の野球史を彩る重要な一ページとして記憶され続けることでしょう。

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