伝染歌

映画『伝染歌』の概要

『伝染歌』（でんせんうた）は、2007年8月25日に公開された日本のホラー映画で、中身の濃いストーリーが多くの観客を惹きつけました。この映画のキャッチコピーは、「歌えば、死ぬ」となっており、歌にまつわる不気味な都市伝説が中心テーマとなっています。

あらすじ

物語は青雲女学院に通うトライアスロン部のリーダー、あんず（大島優子）が親友の香奈（前田敦子）の自殺現場に出くわすところから始まります。香奈は「お先に」と言い残し、自ら命を絶つ前に口ずさんでいた謎の歌に興味を持ったあんずは、トライアスロン部のメンバーたちとともに自殺の理由を探る決意をします。

同時に、三流の風俗雑誌「月刊MASAKA」の編集者、陸（松田龍平）は、歌を口にすることで人が死ぬという噂を耳にします。彼は特集記事として、その噂の真相を探り始め、香奈の告別式に出席することになります。そこであんずや香奈の幼馴染・朱里（秋元才加）と出会います。最初は胡散臭さを感じたあんずたちですが、朱里は興味を持ち、陸たちとの取材に応じることに。

やがて、香奈の恋人「コウジ」が自殺に関連しているのではないかと疑う陸とあんずのグループが同じ場所に集まることとなります。その夜、伝染歌を歌った太一（伊勢谷友介）とあんずたちの仲間は、次々に自殺という悲劇を迎えます。一方、危険を感じた陸はベルのないまま、幼馴染の霊能者「エンマ」に助けを求めに行きます。

登場人物

映画には多彩なキャラクターが描かれ、それぞれが伝染歌の謎に絡んでいます。記者陸は、雑誌のために真相を追おうとしつつ、次々に起こる悲劇に翻弄されます。あんずとその仲間たちは、友情でつながりながらも、恐ろしい現実に直面することになります。また、彼女たちの背後には、学校の教師や香奈の関係者が存在し、それぞれの人生が交錯していきます。

制作陣

本作の監督は原田眞人、企画・原作には秋元康が名を連ねています。美術や音楽、撮影も非常に高いクオリティで制作され、観客を引き込む演出がなされています。主題歌は、劇中でも使用されている「僕の花」で、五井道子が歌い上げています。

映画『伝染歌』は、友情や自殺という深刻なテーマに直面しながらも、都市伝説という現代的な要素を取り入れた深いストーリーとなっています。観客にとっては、歌の存在が持つ潜在的な恐怖を再認識させる作品です。

もう一度検索