位寄和久

位寄 和久（いき かずひさ）

位寄和久は、建築計画、都市計画、ファシリティマネジメントの分野において著名な日本の建築学者です。彼は1976年に早稲田大学理工学部を卒業し、その後、大学院理工学研究科建設工学専攻に進学しました。大学院生のころ、彼は久保幸夫と共同で地理情報グラフィックシステムであるALISを開発しました。これは、地理情報を可視化し、分析するためのプラットフォームとして注目を浴びました。

1983年には早稲田大学から工学博士の学位を取得し、その年に建設省建築研究所の研究員としてキャリアをスタートさせました。その後、彼は1990年に主任研究員に昇進し、さまざまな建築や都市計画に関する研究に携わりました。特に、施設配置計画における行動モデルについての研究が評価されました。

1992年には熊本大学工学部建築学科に助教授として赴任し、1995年には教授に昇進し、ファシリティマネジメントの研究やまちづくりに関するプロジェクトに取り組みました。彼の研究は、地域社会の発展や都市の機能性向上に寄与しました。

2007年には熊本大学大学院自然科学研究科（工学系）人間環境計画学に所属するようになり、さらなる研究を続けます。教育者としても、彼の指導を受けた学生たちは多くの分野で活躍しています。

2019年3月には最終講義を行い、熊本大学を退職しました。彼の功績により名誉教授の称号も授与されました。また、学術だけでなく地域社会にも貢献し、2014年からは熊本県都市計画審議会の委員に就任し、2018年からは会長職を務めるなど、地域における都市計画についての重要な役割を果たしました。

残念ながら、位寄和久は在任中の2019年8月16日に死去しましたが、彼の研究や業績は今もなお、建築学や都市計画の発展に貢献し続けています。特に、ファシリティマネジメントの新たな方向性を示し、持続可能な都市づくりに向けた多くの知見を提供しました。彼の業績は多方面にわたり、次世代の研究者や実務者にとっての指針となるでしょう。彼が築いた基盤は、今後の都市計画や地域開発においても重要な役割を果たします。

位寄和久の歩みは、建築学や都市計画における専門知識を深めるだけでなく、地域社会の発展にも寄与したことで多くの人々に影響を与えています。彼の教えや研究は、今もなお次世代に受け継がれ続けています。

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