住吉神社 (四日市市)

住吉神社の紹介

住吉神社（すみよしじんじゃ）は、三重県四日市市天カ須賀に位置する神社で、地域の信仰の中心となっています。この神社は、富洲原地区内のおよそ800戸の氏子から崇敬されており、毎年お盆の期間中には盛大な祭りである天ヶ須賀の石取祭が開催され、多くの人々で賑わいます。

概要と歴史

住吉神社は、天ヶ須賀地区の北部にあり、伊勢湾沿いの国道23号線の西側に位置しています。その創建は古く、詳細な年代は明らかではありませんが、朝明郡に含まれる富田六郷地域の天ヶ須賀村が形成された時代から存在していたと考えられています。 江戸時代には水産業や海運業が盛んだったことから、地元の漁師たちは海の神である住吉大明神や厳島大明神を祀り、航海の安全を祈願していました。

1873年、住吉神社は天ヶ須賀村の村社に指定され、1907年には南方の山神社を合祀し、さらにその後も地域の歴史と共に歩み続けてきました。神社の神紋は、三階松に三鱗をあしらったものです。

祭神と祭り

住吉神社に祀られている祭神は、底筒之男命、中筒之男命、上筒之男命、市杵島姫命、大山祇命、厳島大明神の六柱です。また、巡回祭や各種祭りが行われており、主なものとして、毎年10月17日に行われる例祭や、8月14日に開催される石取祭などがあります。神社では、これらの祭りが地域の伝統文化として重要な役割を果たしています。

神社の施設と地域との関わり

境内には、護国神社やお地蔵さんもあり、地域住民の守護や祈願の場所として利用されています。歴史的に、境内にあった鳥居は、地元の企業経営者からの寄付によって設けられ、2019年に新造されたことが報告されています。社殿は住吉造りで、拝殿や社務所も備えた本格的な造りになっています。広さは1849坪にも及び、広々とした空間の中で地域のイベントや祭りが行われています。

住吉神社は、1720年頃には既に弁財天が祭られていたとの記録があり、江戸時代には大阪から住吉大明神を勧請し、神社の建立が進められたことが分かっています。地域では、「社前の石を持って船に乗ると船酔いしない」という言い伝えも存在し、この神社が航海の神聖な場所であったことが伺えます。

交通と周辺情報

アクセスについては、近鉄名古屋線の川越富洲原駅から徒歩で約10分の距離にあります。住吉神社周辺には、須賀浦海水浴場や天ヶ須賀のいもち行事など、地域の歴史に根ざしたさまざまな場所があります。四日市市制111周年記念などの資料でも、住吉神社は地域の重要な文化財として言及されています。

住吉神社は、地域の人々と深い結びつきを持ちながら、歴史と伝統を次世代に受け継いでいく大切な場所として、今もなお活躍を続けています。

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